報告書番号 | MA2017-11 |
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発生年月日 | 2016年12月14日 |
事故等種類 | 転覆 |
事故等名 | 漁船大福丸転覆 |
発生場所 | 島根県松江市美保関灯台北方沖 美保関灯台から真方位018°1,700m付近 |
管轄部署 | 事務局 |
人の死傷 | 死亡:行方不明 |
船舶種類 | 漁船 |
総トン数 | 20~100t未満 |
報告書(PDF) | 公表/説明資料 |
公表年月日 | 2017年11月30日 |
概要 | 漁船大福丸は、船長ほか8人が乗り組み、境港に向けて帰航中に主機が停止し、漁船第二共福丸により被えい航中、平成28年12月14日05時15分ごろ、島根県松江市美保関灯台北方沖において、転覆し、後に沈没した。 大福丸は、乗組員9人のうち4人が死亡し、5人が行方不明となった。 |
原因 | 本事故は、夜間、大福丸が、復原性が低下し、また、乾舷が減少していた状態で大福丸の主機が停止し、第二共福丸によってえい航されて島根県松江市美保関灯台北方 沖を南東進中、横傾斜角がブルワーク水没角を超えたため、復原しにくい状態となり、引き続く波を受けて転覆した可能性があると考えられる。 横傾斜角がブルワーク水没角を超えたのは、風によって定常傾斜したこと、波に よって大きく動揺したこと、及び、索張力による傾斜モーメントが増大したことによる可能性があると考えられる。 索張力による傾斜モーメントが増大したのは、えい航索の長さが不十分で索張力の急激な増加が大福丸に伝わりやすい状態となり、えい航索と船首方位の成す角が増大したことによる可能性があると考えられる。 大福丸の復原性が低下し、また、乾舷が減少していたのは、構造物等を追加していたこと、甲板上に水槽を設置していたことなどによるものと考えられる。 |
死傷者数 | 死亡:船長、機関長、機関員及び甲板員、行方不明:機関員及び甲板員4人 |
勧告・意見 | |
情報提供 | 鳥取県及び島根県への情報提供 |
動画(MP4) | |
備考 | 関係団体等への周知協力依頼 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。