JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-12
発生年月日 2015年05月27日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 貨物船兼油タンカー新衛丸衝突(岸壁)
発生場所 東京都新島村式根島の野伏漁港  野伏港ふ頭灯台から真方位338°90m付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 タンカー
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年11月26日
概要  本船は、船長、機関長及び一等航海士(以下「航海士A」という。)ほか2人が乗り組み、船長が船橋当直につき、三宅村三宅島の伊ケ谷港を出港して式根島の野伏漁港に向かった。
 船長は、新島村新島の南端を通過した頃から霧で視界が制限される状況となり、約12~13ノット(kn)の対地速力で野伏漁港東方沖を北西進中、乗組員を入港配置につかせる一方、電子海図情報表示装置(Electronic Chart Display and information System、以下「ECDIS」という。)の画面に表示された野伏漁港に向けて左転し、レーダーの映像で着岸予定の岸壁(以下「本件岸壁」という。)を確認した。
 船長は、ECDISの画面には本件岸壁等の情報が表示されていなかったが、いつも着けている本件岸壁の場所を同画面上に推定して接近することとした。
 本船は、船長が、ECDISの画面を見ながら航行していたところ、船橋の外から叫び声を聞き、船首方を見ると約50mのところに本件岸壁を認め、主機を全速力後進にかけて右舵一杯としたものの、平成27年5月27日08時16分ごろ、船首部が本件岸壁に衝突した。
 船長は、本船が後退して本件岸壁から離れたのを確認し、乗組員に各部の点検を行わせ、油の流出がないことや損傷状況を確認した後、A社へ状況を報告し、新島村新島港に向かうこととして海上保安庁に本事故の発生を通報した。
 本船は、新島村大磯埼西南西方沖に投錨し、左錨鎖を約5節まで伸ばして錨泊していたが、新島港に移動するために錨鎖を巻き上げたところ、左舷錨のアンカーヘッド及びヘッドピンが無くなっており、新島港に着岸して積荷を揚げた後、バルバスバウ及び船首材の仮修理を行った。
 本船は、28日新島港を出港し、修理を行うため、千葉県館山市館山港の造船所に入渠した。
原因  本事故は、本船が、霧により視界制限状態となった野伏漁港において、船長が、レーダーの映像で目測した距離を頼りに本件岸壁の場所をECDISの画面上に推定すれば、同画面を見ながら入港操船ができると思い、レーダーによる見張りを適切に行っていなかったため、減速開始場所等を通過していることに気付かずに本件岸壁に接近し、本件岸壁に衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:2人(船長及び航海士)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。