JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-7
発生年月日 2013年06月09日
事故等種類 死傷等
事故等名 旅客フェリーおりいぶ丸送迎船第一達丸乗組員死亡
発生場所 岡山県岡山市岡山港  ツブシ礁灯標から真方位277.5°1.38海里付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 旅客船:その他
総トン数 500~1600t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年06月25日
概要  A船は、船長Aほか5人が乗り組み、乗客59人を乗せ、車両11台を積み、岡山市高島南西端西方沖で機関を中立運転とした後、岡山港の旅客船桟橋(以下「本件桟橋」という。)の南側に設置されたドルフィン(以下「本件ドルフィン」という。)を目標にして入航した。
 船長Aは、A船の船首が本件ドルフィン端から約50mの地点に差し掛かったとき、A船の右舷船尾方から本件桟橋東側に向けてA船を追い越していくB船を視認し、その後、機関を後進にかけ、バウスラスタ等を使用してA船を本件桟橋西側の岸壁の可動橋(旅客フェリーから車両や乗客が安全に乗下船できるよう、潮位や船の喫水に応じて橋の高さを調整できるようにした陸上施設)に向けて接近した。
 船長Aは、A船の船首が本件ドルフィン先端付近に差し掛かったとき、本件桟橋の東側に着桟したB船から下船した乗船者が本件桟橋上にいるところを、また、A船の船首が本件桟橋西側の中央付近に差し掛かった平成25年6月9日18時33分ごろ、B船が本件桟橋の東側から後進で離桟するのを視認した。
 A船のもやい(係船索)取りや可動橋の操作を担当していた陸上作業員Aは、A船の船首が本件桟橋西側の岸壁寄りに差し掛かった頃、 本件ドルフィン付近で、船長BがB船の甲板上に立った姿勢で先端にフックの付いた竿でA船の右舷船尾を押しているのを目撃した。
 船長Aは、A船の船首を可動橋に着岸させた後、機関及び舵を使用してA船の右舷船尾部を本件ドルフィンの西側側面に取り付けられた防舷板に接舷させ、左舷機中立運転、右舷機微速力前進とし、18時36分ごろ着岸作業を終えた。
 陸上作業員Aは、可動橋の操作を終えて本件桟橋西側付近に移動し、A船の右舷船尾方向を見ると、本件ドルフィンの防舷板付近で、船首を岸壁方向に向けたB船の船上に人が立っているのが見えたので、船長AにA船右舷船尾方向を見るように合図した。
 船長Aは、車両及び乗客を下船させていたとき、本件桟橋西側の岸壁にいた陸上作業員AがA船の右舷船尾方向を見るように指差していたので、右舷ウイングに出て右舷船尾方向を見たところ、本件ドルフィンの防舷板付近で立った状態の人影を認めた。
 船長Aは、直ちにマイクで乗組員に車両及び乗客の下船状況を確認 した後、機関と舵を使用してA船の船尾を左舷方に移動させたところ、人が船内に倒れた状態のB船が本件桟橋側に流れて行くのを認めた。
 陸上作業員Aは、A船が右舷船尾を本件ドルフィンの防舷板から離したとき、船長Bが船内に倒れ込むのを目撃し、その後、A船乗組員と共にB船を本件桟橋西側に係留させた際、船長Bが胸部を負傷しているのを認めた。
 B船は、船長Bが1人で乗り組み、本件桟橋東側に着けて乗船者を 下船させた後、離桟した。
 船長Bは、本件ドルフィン付近でB船の甲板上に立った姿勢で先端にフックの付いた竿でA船の右舷船尾を押しているところを、さらに、A船が着岸後に船尾を左舷方に移動させた際、立った状態から船内に倒れ込んだところを目撃された。
 船長Bは、本件桟橋等の施設管理会社から連絡を受けて駆けつけた救急隊員によって死亡が確認されたのち、外傷性ショック死と検案された。
原因  本事故は、岡山港において、A船が着岸作業中、B船が本件ドルフィンとA船の右舷船尾部との間に入り込んだため、船長Bが本件ドルフィンの防舷板とA船の右舷船尾部防舷材との間に挟まれたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(第一達丸船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。