JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-8
発生年月日 2014年03月02日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船新生丸乗組員死亡
発生場所 青森県平内町小湊港北方沖  平内町所在の安井埼灯台から真方位001°0.8海里付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年08月29日
概要  本船は、船長、甲板員A及び甲板員Bが乗り組み、安井埼灯台北方沖の漁場において、刺し網4枚の揚網作業を開始した。
 船長は、前部甲板の右舷側に設置された操舵場所で本船を微速で北西進させ、甲板員Aは、前部甲板の右舷側ブルワーク上に設置された揚網用ローラーを使用し、1枚目の刺し網の揚網作業を行った。
 甲板員Bは、揚網を行った刺し網から漁獲物を外す作業を担当していたが、同作業は全ての刺し網の揚網が終了してから行うこととなっており、当時、寒かったので、右舷側通路から船体中央部の甲板上の構造物に上がり、構造物に設置されていた煙突に手を当てて暖を取っていた。
 船長及び甲板員Aは、刺し網の揚網作業を続けていたところ、平成26年3月2日06時30分ごろ、小湊港北方沖において、甲板員Bの叫び声が聞こえたので、船尾方を振り返ったところ、甲板員Bが落水したことに気付いた。
 甲板員Aは、甲板員Bを救助しようとして船尾方へ向けて走り、船体中央部から海に飛び込み、甲板員Bを抱きかかえた。
 船長は、本船を後進させ、付近にあった鉤の付いた竿を甲板員Aが着ていた服に引っ掛けて2人を本船のそばまで引き寄せた後、本船に1人ずつ引き揚げようとしたものの、重くて引き揚げることができなかった。
 船長は、甲板員Aに向けて輪を作った状態のロープを投げ、甲板員Aが自身でロープを腕に巻いたので、前部甲板の船首側中央に設置されたクレーンを使用して本船に引き揚げる作業を開始したものの、ロープが腕に食い込むことを見て無理に引き揚げれば、甲板員Aが腕を負傷すると思い、同作業を中止した。
 船長は、甲板員A及び甲板員Bの体にロープをそれぞれ回して結び、本船から離れないようにロープを右舷船尾のたつに取り、付近で操業していた僚船に向かい、救援を依頼した。
 僚船の船長及び乗組員は、本船に移乗し、船長と3人で甲板員A及び甲板員Bを本船に引き揚げた。
 僚船の乗組員は、携帯電話で救急車を手配し、本船が、小湊港に入港後、甲板員A及び甲板員Bは、病院へ搬送されたが、死亡が確認された。
 甲板員A及び甲板員Bの死因は、いずれも溺水であった。
原因  本事故は、本船が、小湊港北方沖において、刺し網漁の揚網作業中、甲板員Bが落水したため、発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。