
| 報告書番号 | MA2013-12 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2012年12月26日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 旅客船フェリーせっつ作業員負傷 |
| 発生場所 | 関門港新門司フェリー岸壁 福岡県北九州市所在の新門司北防波堤灯台から真方位310°1,500m付近 |
| 管轄部署 | 門司事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | 旅客船 |
| 総トン数 | 10000~30000t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年12月20日 |
| 概要 | 本船は、船長及び二等航海士ほか24人が乗り組み、旅客136人車両202台を乗せ、関門港新門司区から阪神港神戸区向けの出港準備を開始した。 本船は、船首及び船尾から出した各3本の係船索を船首側及び船尾側の岸壁のビットに取っているそれぞれ3本の索の連結金具でつなぎ、左舷側を着岸していた。 旅客が乗船して車両が積み込まれた後、一等航海士は船首甲板の、二等航海士は船尾甲板の配置にそれぞれ就き、係船索を外す陸上作業員を確認してから、それぞれ操舵室にいる船長に配置よしとの報告を行った。 船長は、報告を受けてから、操舵室左舷側の窓から顔を出して船首方及び船尾方を確認し、全ての係船索を外すように指示した。 二等航海士は、船長の指示を受け、3本の係船索が巻かれている係船ドラムを操作する甲板員に対し、笛及び手信号で係船索を緩めるように合図を行い、係船索が緩んで岸壁に届いたと思い、係船ドラムを止めさせた。 二等航海士は、岸壁上の3本の係船索を見た際、船首方の係船索2本は外れていたが、船尾方にある係船索(以下「本件索」という。)をビットに取っている索(以下「ビット索」という。)とつなぐ連結金具が岸壁上に届いていないように思えたので、甲板員に本件索を巻き出すように指示したところ、係船ドラムに巻かれていた本件索がかみ込んでいたことから、本件索を巻き込むこととなった。 作業員Aは、駐車場の整理作業が終わり、係船索を外す作業に加わることを申し出て他の作業員2人と共に船尾方の岸壁に行き、本件索を外す作業を担当することとし、二等航海士の合図を待っていたところ、本件索が緩んできた。 作業員Aは、二等航海士が吹いた笛の音を聞き、本件索をビット索の連結金具から外そうとしたが、本件索は少し張っており、連結金具から本件索が外れなかったので、ビット索にまたがり、本件索を引っ張って外そうとしていたところ、本件索が急に張り、ビット索と共に岸壁から持ち上げられたので、振り落とされないよう、しっかりとビット索にしがみついていた。 二等航海士は、作業員Aがビット索と共に岸壁から持ち上げられたので、慌てて本件索を緩めることをやめるように指示したが、作業員Aがビット索と共に約3~4m持ち上げられた際、本件索のドラムへのかみ込みが外れ、平成24年12月26日18時40分ごろ、作業員Aは、岸壁上に落下した。 作業員Aは、自力で立ち上がったものの、少し歩いてからその場に座り込んで倒れた。 二等航海士は、船長に作業員Aが負傷した旨の報告を行い、作業員Aは、会社が手配した救急車で病院に搬送され、右踵骨骨折と診察された。 本船は、作業員Aの負傷状況を確認後、出港した。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、本船が関門港新門司区で離岸作業中、船尾甲板で指揮していた二等航海士が、本件索をビット索とつないでいる連結金具が岸壁上に届いていないように思えたので、本件索を巻き出させたが、係船ドラムに巻かれていた本件索がかみ込んでいたため、本件索を巻き込むこととなり、作業員Aが、本件索をビット索の連結金具から外そうとしてビット索にまたがっていたところ、本件索が張り、ビット索と共に岸壁から持ち上げられ、本件索のかみ込みが外れてビット索が緩んだ際、岸壁に落下したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:1人(作業員) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。