
| 報告書番号 | MA2013-6 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2012年09月27日 |
| 事故等種類 | 爆発 |
| 事故等名 | 漁船第二泰盛丸爆発 |
| 発生場所 | 鹿児島県鹿屋市鹿屋港 鹿屋港北沖防波堤南灯台から真方位082°720m付近 |
| 管轄部署 | 門司事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2013年06月28日 |
| 概要 | 本船は、平成24年9月27日、船首を南東に向け、鹿屋港北沖防波堤南灯台から真方位082°720m付近の鹿屋港の岸壁に船首着けで係留されていた。 船長は、本船を使用して養殖施設で作業を行うため、05時30分ごろ本船に到着し、出港前、自宅から持ってきた‘洗浄剤を噴射剤で噴射するスプレー缶式油脂洗浄剤’(以下「スプレー缶」という。)で主機上部の汚れを洗浄することとし、05時33分ごろ操縦スタンドの後方に設けられた機関室出入口の蓋を開けて機関室内に入った。 船長は、陸上の整備工場や他船においてスプレー缶の使用による爆発事故を聞いたことがなく、自身もメーカーの異なるスプレー缶を何回となく使用したことがあり、また、本船よりも小さい船の機関室でスプレー缶3本を使用した際にも爆発しなかったので、爆発する虞があるという認識がなく、スプレー缶を使用する前にスプレー缶に表示されている注意事項を読まなかった。 船長は、未使用のスプレー缶1本を約10分かけて全量噴射したが、噴射されたスプレーガスが、空気より重くて機関室に滞留する虞があることを知らず、噴射中に噴射と同時に蒸発したので、蓋を開けていた機関室出入口から機関室外に拡散していると思い、機関室の換気ファンを運転せず、05時43分ごろ機関室を出て機関室出入口の蓋を閉めた。 甲板員は、このとき、階段状になっている岸壁から本船の船首部に降りてきた。 船長は、機関室出入口の蓋の後方の甲板上に立ち、05時45分ごろ、右手に操作キーを持ち、操縦スタンドに設けられた主機計器盤のキースイッチに差し込んで主機をセルモーターにより始動したところ、機関室内で爆発が発生して機関室出入口の蓋が吹き飛んで一瞬火柱が立った。 船長は、機関室出入口の開口部からの爆風で右腕及び腹部に火傷を負い、船首部にいた甲板員は負傷しなかった。 船長は、右腕の火傷箇所を水道水で冷やし、出港準備をしていた僚船の乗組員が爆発に気付いて消防署に通報を行い、救急車によって病院に搬送された。 |
| 原因 | 本事故は、第二泰盛丸が、鹿屋港の岸壁に係留中、船長が、主機上部をスプレー缶で洗浄して機関室出入口の蓋を直ちに閉め、洗浄剤及び噴射剤が蒸発して混合した可燃性ガスが機関室内に滞留していたため、主機を始動した際、セルモーターから発生した電気スパークが可燃性ガスに着火して爆発したことにより発生したものと考えられる。 洗浄剤及び噴射剤が蒸発して混合した可燃性ガスが機関室内に滞留していたのは、船長が、機関室へ入り、主機上部にスプレー缶1本を全量噴射して約10分間で洗浄作業を終了し、直ちに機関室を出て機関室出入口の蓋を閉じたことから、混合した可燃性ガスが空気より重く、換気されなかったことによるものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:1人(船長) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。