JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2019-2
発生年月日 2018年04月02日
事故等種類 死傷等
事故等名 練習船日本丸実習生死亡
発生場所 京浜港東京第3区10号地その1多目的ふ頭M-P  東京木材投下泊地防波堤西灯台から真方位294°1.2海里付近
管轄部署 事務局
人の死傷 死亡
船舶種類 公用船
総トン数 1600~3000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2019年02月28日
概要  練習船日本丸は、船長、航海士1人及び甲板長ほか49人が乗り組み、実習生105人を乗せ、京浜港東京第3区10号地その1多目的ふ頭M-Pに係留中、平成30年4月2日14時25分ごろ、フォアマストで登檣訓練を行っていた実習生1人が、船楼甲板上に落下して死亡した。
原因  本事故は、本船が、京浜港東京第3区において係留中、フォアマストで登檣訓練を行っていた際、トップボードからゲルンボードに向け登っている途中で登檣を断念する旨を申告した実習生Aに対し、昇降及び定位置作業に兼用できる命綱及びハーネス型の安全ベルトを取り付けるなどの措置を施していなかったため、実習生Aが、トップボードから船楼甲板に向け降下したところ、両足をラットラインに置きながらもトップボード下のファトックシュラウドから両手が離れ、後方に倒れるような体勢で船楼甲板上に落下したことにより発生したものと考えられる。
 実習生Aに対し昇降及び定位置作業に兼用できる命綱及びハーネス型の安全ベルトを取り付けるなどの措置を施していなかったのは、本件機構及び本船が、訓練中登檣を断念する旨を申告した実習生を自力で降下させることによる不測の事態を想定していなかったことによる可能性があると考えられる。
 ファトックシュラウドから両手が離れたのは、ファトックシュラウドがオーバーハングになっていたことにより腕にかかる負担が大きかったことによる可能性があると考えられるが、実習生Aが本事故で死亡したため、その状況を明らかにすることができなかった。
死傷者数 死亡:実習生
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。