報告書番号 | MA2018-2 |
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発生年月日 | 2016年08月07日 |
事故等種類 | 衝突 |
事故等名 | ケミカルタンカーEASTERN PHOENIX油タンカー第八けいひん丸衝突 |
発生場所 | 神奈川県川崎市東扇島南東方沖 川崎東扇島防波堤東灯台から真方位170°1.5海里付近 |
管轄部署 | 事務局 |
人の死傷 | |
船舶種類 | タンカー:タンカー |
総トン数 | 3000~5000t未満:100~200t未満 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2018年02月22日 |
概要 | ケミカルタンカーEASTERN PHOENIXは、船長ほか14人が乗り組み、京浜港川崎区の川崎航路を出航して浦賀水道方面に向けて南南西進中、また、油タンカー第八けいひん丸は、船長ほか2人が乗り組み、京浜港横浜区に向けて西南西進中、平成28年8月7日09時27分27秒ごろ、神奈川県川崎市東扇島南東方沖において、両船が衝突した。 EASTERN PHOENIXは、船首部外板の凹損等を生じ、第八けいひん丸は、左舷船首部の破口等を生じ、積荷の軽油が海上に流出した。 両船共に死傷者はいなかった。 |
原因 | 本事故は、東扇島南東方沖において、EASTERN PHOENIXが南南西進中、第八けいひん丸が西南西進中、EASTERN PHOENIXの船長が周囲の見張りを適切に行っておらず、また、第八けいひん丸が衝突を避けるための動作をとるのが遅れたため、共に衝突を避けようとして転舵するなどしたものの、両船が衝突したものと考えられる。 EASTERN PHOENIXの船長が周囲の見張りを適切に行っていなかったのは、断続的にEASTERN PHOENIXの三等航海士及び甲板手に対して位置通報等に関する指導を行っていたことによるものと考えられる。 第八けいひん丸が衝突を避けるための動作をとるのが遅れたのは、第八けいひん丸の船長がEASTERN PHOENIXと衝突のおそれがあると判断し、操舵をしている第八けいひん丸の一等航海士に避航を指示したものの、同航海士が自身の判断を優先し、針路及び速力を維持して航行を続けたことによるものと考えられる。 第八けいひん丸の一等航海士が自身の判断を優先したのは、EASTERN PHOENIXの方位が第八けいひん丸の船尾方に変化しているように見えたこと、ふだんから上下関係の意識が希薄であったことなどによる可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見 | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。