JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2023-5
発生年月日 2021年11月25日
事故等種類 死傷等
事故等名 ロールオン・ロールオフ貨物船うりずん21乗組員等負傷
発生場所 鹿児島県鹿児島市鹿児島港谷山2区 鹿児島港谷山2区東防波堤灯台から真方位286°1.1海里付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 貨物船
総トン数 5000~10000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2023年05月25日
概要  ロールオン・ロールオフ貨物船うりずん21は、船長ほか13人が乗り組み、鹿児島県鹿児島市鹿児島港谷山2区谷山6号岸壁でコンテナ等の積込み作業中、令和3年11月25日13時10分ごろ、甲板に停車していた普通自動車が、走行中のフォークリフトに衝突されて移動し、同自動車の至近で作業を行っていた乗組員2人及び電気業者1人に当たり、同乗組員2人及び電気業者1人が負傷した。
原因  本事故は、うりずん21が、鹿児島港谷山2区谷山6号岸壁に係船して暴露甲板へのコンテナの積込み作業中、同甲板でフォークリフトを誘導する者がいない中、フォークリフト運転手が、フォークリフトの前方に死角が生じた状態で、鋼管パイプを積んだ20フィート型フラットコンテナの積付け位置に向かう目的で同岸壁から暴露甲板に進入し、同コンテナの積付け位置に向けて走行を続けたため、前方で停車していた普通自動車の存在に気付かず、フォークリフトが普通自動車に衝突し、普通自動車が後方(船首側)に移動して普通自動車の後方(船首側)至近で冷却海水ポンプのモーターの積込み作業を行っていた機関士、機関員及び電気業者に当たり、機関士及び電気業者が転倒して普通自動車に引きずられたことにより発生したものと考えられる。
 暴露甲板にフォークリフトを誘導する者がいなかったのは、誘導員が、これまでにも作業効率を上げる目的で同甲板を離れて暴露甲板下のトレーラーを積載するための甲板の作業を手伝いに行くことがあったが事故が発生したことがなかったことから、暴露甲板を離れても大丈夫だと思い、同甲板を離れたことによるものと考えられる。
 暴露甲板でフォークリフトを誘導する者がいない中、フォークリフトが前方に死角を生じた状態で同甲板を走行したのは、フォークリフト運転手が、出港予定時刻までに荷役作業を終わらせなければならず、誘導員を探す時間が惜しく、また、これまでにも誘導員が暴露甲板下のトレーラーを積載するための甲板の作業を手伝いに行ったことがあり、誘導する者がいない中で暴露甲板を走行したことがあったが事故が発生したことがなかったことから、同甲板に進入しても大丈夫だと思ったことによるものと考えられる。
 フォークリフトの前方に死角が生じていたのは、フォークリフト運転手が、フォークリフトで鋼管パイプを積んだ20フィート型フラットコンテナを自身の視界を確保するために目線より高く持ち上げるとフォークリフトが前方に傾斜して走行不能となることから、同コンテナを地面から約20cm持ち上げた状態としたことによるものと考えられる。
 フォークリフト運転手が前方で停車していた普通自動車の存在に気付かなかったのは、鹿児島荷役海陸運輸株式会社の業務課から同運転手に普通自動車が暴露甲板に停車することを知らされていない状況下、フォークリフトが同甲板を走行中、普通自動車が死角に入っていたことによるものと考えられる。
 鹿児島荷役海陸運輸株式会社の業務課からフォークリフト運転手に普通自動車が暴露甲板に停車することを知らされていなかったのは、機関長から修理業者等の訪船に関する情報の連絡を受けた同社の船舶課が、これまで業務課に連絡していなくても、事故が発生したことがなく、荷役作業に支障がなかったことから、業務課へ情報を共有する必要はないと判断して連絡をせず、船舶課と業務課とで修理業者等の訪船に関する情報が共有されていなかったことによるものと考えられる。
死傷者数 負傷:機関士、機関員及び電気業者
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。