
| 報告書番号 | MA2022-9 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2021年02月02日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | ロールオン・ロールオフ貨物船蓉翔丸貨物船第五幸伸丸貨物船神陽丸衝突 |
| 発生場所 | 宮城県仙台塩釜港仙台区 仙台北防波堤灯台から真方位269°1.7海里付近 |
| 管轄部署 | 仙台事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船:貨物船:貨物船:引船・押船:引船・押船 |
| 総トン数 | 10000~30000t未満:200~500t未満:200~500t未満:200~500t未満:200~500t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2022年09月29日 |
| 概要 | ロールオン・ロールオフ貨物船蓉翔丸は、船長ほか11人が乗り組み、宮城県仙台塩釜港仙台区北岸の中野ふ頭に向けて西進中、また、貨物船第五幸伸丸は、船長ほか3人が乗り組み、仙台塩釜港仙台区南岸の企業専用岸壁に停泊中、貨物船神陽丸は、船長ほか4人が乗り組み、第五幸伸丸の西方で停泊中、令和3年2月2日12時34分ごろ、蓉翔丸が第五幸伸丸に衝突し、直後に蓉翔丸が神陽丸に衝突した。 蓉翔丸は、左舷船首部外板に破口を伴う凹損等を生じ、また、第五幸伸丸は、左舷船尾部のハンドレールに曲損等を、神陽丸はハッチカバーの左舷側に曲損等をそれぞれ生じた。 |
| 原因 | 本事故は、蓉翔丸が、宮城県仙台塩釜港仙台区において強風注意報が発表された状況下、東西に延びる仙台区北岸の中野ふ頭3号岸壁に船首を東方に向けて出船左舷着けする目的で入港操船中、蓉翔丸の船長が、北西からの強い風を受けて南方へ圧流された際、機関と舵で船首方位が保持でき、バウスラスタ、スターンスラスタ及び引船日高見を使用すれば港内中央を航行できると思い、西進を続けたため、南方に圧流され続け、蓉翔丸が停泊中の第五幸伸丸に衝突し、直後に停泊中の神陽丸に衝突したものと推定される。 蓉翔丸の船長が、中野ふ頭1号岸壁付近で機関を極微速力前進として西進したのは、高松ふ頭付近を通過するころ、北西からの風が風速12m/s以下となり、過去の経験から港内の奥に入ると風が弱くなり、ふだんどおりに減速して中野ふ頭3号岸壁付近で右舷船尾を日高見で押して回頭できると思ったことによるものと考えられる。 蓉翔丸の船長が、回頭を予定していた中野ふ頭3号岸壁付近で、左舷船尾と企業専用岸壁との横距離が約40mとなったのち西進を続けたのは、右回頭すれば船尾が同岸壁と接触すると思ったこと、及び可航域の広い仙台塩釜港仙台区西端付近の水域で回頭しようと思ったことによるものと考えられる。 蓉翔丸が、南方に圧流され続けたのは、本事故当時、船速による舵圧横力とスラスタの有効推力合力よりも風圧横力が大きかったこと、及びタグラインを取ったあと日高見を3時方向に引かせて横力を連続して得ようとしたものの、右舷船尾にタグラインを取ったことにより回頭モーメントの釣り合いが取れず日高見を連続的に引かせることができなかったことによるものと考えられる。 蓉翔丸の船長が、蓉翔丸が船首を左右に振りながら南方に圧流され続けた際、投錨して行きあしを止めることを考えたものの、投錨することを諦めたのは、強風下での前進投錨の経験がなく、投錨後の蓉翔丸の挙動を予想できなかったことによるものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。