報告書番号 | MA2021-9 |
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発生年月日 | 2021年05月02日 |
事故等種類 | 衝突 |
事故等名 | 油タンカー第二十一天竜丸漁船大豪丸衝突 |
発生場所 | 沖縄県うるま市浮原島東方沖 金武中城港浜地区防波堤灯台から105°4.8海里付近 |
管轄部署 | 那覇事務所 |
人の死傷 | 負傷 |
船舶種類 | タンカー:漁船 |
総トン数 | 500~1600t未満:5t未満 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2021年09月30日 |
概要 | 油タンカー第二十一天竜丸は、船長及び甲板員ほか5人が乗り組み、航空燃料を積載して沖縄県那覇港に向けて南進中、漁船大豪丸は、船長が1人で乗り組み、そでいか漁を終えて同県うるま市屋慶名港に向けて南西進中、令和3年5月2日21時03分ごろ、うるま市浮原島東方沖において、両船が衝突した。 第二十一天竜丸は、左舷中央部外板に擦過傷を生じ、大豪丸は、右舷船首部外板等に擦過傷等を生じた。 |
原因 | 本事故は、夜間、浮原島東方沖において、油タンカー第二十一天竜丸が速力約13.0knで南進中、本事故時に船橋当直についていた甲板員が、船橋当直中に船橋を無人の状態として航行を続け、また、漁船大豪丸が速力約7.0knで南西進中、大豪丸の船長が前方に意識を向けたままの状態で操縦していたため、互いに接近していることに気付かず、両船が衝突したものと推定される。 本事故時に船橋当直についていた甲板員が船橋当直中に船橋を無人の状態としたのは、21時05分ごろ浮原島東方約2.3M沖までの間に予め用便を済ませておくこととし、船橋の1階下にある便所で用便を済ませた後、自室に行って飲み物を探すなどしていたことによるものと考えられる。 大豪丸の船長が前方に意識を向けたままの状態で操縦していたのは、浮原島東方沖が通り慣れている海域であり、進行方向に他船を見ていないので周囲に他船はいないと思い込んでいたことによるものと考えられる。 株式会社りゅうせきは、船橋当直者心得として、無断で船橋を離れてはならない等の遵守事項を定め、船橋内に掲示など行い、運航手順書にも同様のことを記載していたが、本事故時に船橋当直についていた甲板員が、船橋当直中、しばらくの間、船橋を無人の状態としたこと、並びに第二十一天竜丸の船長及び一等航海士に本事故の報告をしていなかったことは、乗組員に対して船橋当直に関する遵守事項の周知を図っていたものの、乗組員が遵守するまでには至っていなかったものと考えられ、このことは、本事故の発生に関与した可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | 負傷:船長(漁船大豪丸) |
勧告・意見 | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。