JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MI2019-3
発生年月日 2018年06月30日
事故等種類 運航不能(航行設備故障)
事故等名 油タンカー第二天正丸運航不能(燃料供給不能)
発生場所 福岡県新宮町相島北方沖  筑前相島灯台から真方位352°4.8海里付近
管轄部署 事務局
人の死傷
船舶種類 タンカー
総トン数 500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2019年03月28日
概要  油タンカー第二天正丸は、船長ほか7人が乗り組み、福岡県新宮町相島北方沖を東北東進中、平成30年6月30日23時45分ごろ発電機原動機が停止して船内電源を喪失し、主機を運転することができなくなり、運航不能となった。
原因  本インシデントは、夜間、第二天正丸が、新宮町相島北方沖を東北東進中、A重油サービスタンクの液面がA重油取出口まで低下したため、発電機原動機の燃料油系統に空気を吸引して燃料油の供給が不能となり、発電機原動機が停止して船内電源を喪失し、主機の運転ができなくなったことにより発生したものと考えられる。
 A重油サービスタンクの液面がA重油取出口まで低下したのは、発電機原動機の運転に伴って同タンクの液面が低下していく中、液面計にあるアクリル製覗き窓の下部が液面計カバーの枠から外れて液面指示板との隙間が小さくなり、指示針が下がらなくなってA重油移送ポンプの始動スイッチ及び液面低下警報用のリードスイッチが作動せず、同移送ポンプが自動で始動しなかったものと考えられる。
 液面低位警報用のリードスイッチが作動しなかったのは、同スイッチが液面計の指示針と連動しており、A重油移送ポンプ始動スイッチと同様に作動しなかったものと考えられる。このことから、乗組員にA重油サービスタンクの異常低位が警報によって知らされなかったものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考 関係団体等への周知協力依頼
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。