報告書番号 | 2003-1-3 |
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発生年月日 | 2002年09月01日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 小田原線 愛甲石田駅~本厚木駅間[神奈川県厚木市]本厚木第17号踏切道(第1種踏切道) |
事業者区分 | 大手民鉄 |
事業者名 | 小田急電鉄株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故(踏切障害に伴うもの) |
踏切区分 | 第1種踏切道 |
人の死傷 | 死亡:負傷 |
都道府県 | 神奈川県 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2003年02月28日 |
概要 | 小田急電鉄株式会社(以下「同社」という。)の小田原線小田原駅発新宿駅行き6両編成の急行第2018列車(以下「本件列車」という。)は、平成14年9月1日(日)、愛甲石田駅を定刻に出発した。本件列車の運転士(以下「運転士」という。)は、速度約90km/h で惰行運転中、左側から普通自動車が本厚木第17号踏切道(以下「本件踏切」という。)に進入しようとしているのを認めたため、直ちに非常ブレーキを使用するとともに気笛を吹鳴したが間に合わず、普通自動車に衝突し、本件踏切から約450m行き過ぎて停止した。 本件列車は、停止した際には脱線していなかったが、本件踏切から15m付近と本件踏切の次の本厚木第16号踏切道(新宿駅起点47k483m。以下「新宿駅起点」を省略。)との間の約40mにわたって、まくら木に脱線した車輪によるものと考えられる痕跡があった。また、本件列車の2両目(車両は前から数え、前後左右は進行方向を基準とする。以下同じ。)の後台車第2軸の車輪にバラスト上を走行したことによるものと考えられる痕跡があった。 本件列車には、約80名の乗客が乗車しており、このうち4名が軽傷を負った。運転士及び車掌に負傷はなかった。 普通自動車には、運転者(以下「運転者」という。)のみが乗車しており、死亡した。 普通自動車は大破・炎上し、本件列車は車体左側面、台車、床下機器等に損傷及び焼損を受けた。 |
原因 | 本事故は、次のことにより発生したものと推定される。 ① 普通自動車が、本件踏切の遮断機及び警報機が動作していたにもかかわらず、降下している遮断かんを突破して、本件列車とほぼ同時に本件踏切内に進入したことから、本件列車の前面下部左側に衝突した。 ② その後、普通自動車は同部位に引きずられ、線路左側にある電車線柱のコンクリート基礎と本件列車最前部の左側面下部との間に挟み込まれたことから、前部と後部の2つに分断された。 ③ その分断された後部が2両目の床下左側に巻き込まれ、2両目後台車第1軸の左車輪の進行を妨げることとなったことから、同台車に左回りのモーメントが働いたため、同台車第2軸が右側に脱線した。 なお、同軸は約40m走行後、左車輪フランジが次の踏切道のガードレール先端に突き当たった際の衝撃で復線したものと推定される。 |
死傷者数 | 死亡:1名(普通自動車運転者)、負傷:4名(乗客) |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |