報告書番号 | RA2014-5-2 |
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発生年月日 | 2012年10月14日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 鹿児島線 鹿児島中央駅構内[鹿児島県鹿児島市] |
事業者区分 | JR |
事業者名 | 九州旅客鉄道株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 鹿児島県 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2014年05月30日 |
概要 | 九州旅客鉄道株式会社の鹿児島中央駅発川内駅行き2両編成の上り普通第2476M列車は、平成24年10月14日(日)、ワンマン運転で、鹿児島中央駅を定刻(22時00分)に出発した。 列車は、出発後、同駅構内の左曲線(車両は前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)を速度約25km/hで通過した。その後、列車の最前部が79号ロ分岐器を通過した付近で運転士は乗客の悲鳴のような声に気付き、車内ミラーで後方を確認したところ、車両の連結部の幌が右に大きく傾いていたため、ブレーキを使用して停車させた。 運転士が列車の状況を確認したところ、2両目後台車は本来の進路を外れた線路上にあり、第2軸が右へ脱線していた。 列車には乗客157名、乗務員1名が乗車していたが、負傷者はいなかった。 |
原因 | 本事故は、列車の2両目後台車第1軸が、左曲線の外軌(右レール)に乗り上がり、外軌の右へ脱線した後、それに引きずられて第2軸が外軌に乗り上がり右へ脱線した可能性があると考えられる。その後、第1軸は分岐器で異線側に復線して停止したものと考えられる。 列車の2両目後台車第1軸が、左曲線の外軌に乗り上がったことについては、 (1) 左曲線の通り変位が整備基準値を超えており、かつ、その曲線の右(外側)に大きくなっていたことから外軌側横圧が増加した、 (2) 左曲線の平面性変位が整備基準値を超えており、かつ、外軌側の輪重が減少しやすい方向に大きくなっていたことから輪重が減少した ことにより発生したものと考えられる。また、乗り上がり開始地点付近の道床の噴泥、犬くぎの浮き及びまくらぎの一部腐食等があり、レールとタイプレート間に多数あった隙間等が関与したと考えられる。さらに、車両の軸ばねのばね定数が経年により大きくなっていたことが関与した可能性があると考えられる。 なお、2両目後台車については、列車の静止輪重比は同社が定める管理値内であったが、前台車の各軸の静止輪重が、右車輪(外軌側)の方が左車輪(内軌側)より大きかったのに対し、各軸の静止輪重が、左車輪(内軌側)の方が大きかったことから、外軌側の橫圧が大きくなり脱線の発生に影響した可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |