報告書番号 | AA2004-4-3 |
---|---|
発生年月日 | 2003年03月24日 |
発生場所 | 茨城県那珂郡緒川村 |
航空機種類 | 飛行機 |
事故等種別の分類 (Occurrence Category) |
LOSS OF CONTROL-INFLIGHT FIRE/SMOKE (POST-IMPACT) |
飛行の段階 (Phase of Flight) |
UNCONTROLLED DESCENT EN ROUTE |
人の死傷 | 死亡 |
航空機区分 | 小型機 |
型式 | ガルフストリームコマンダー式695型 |
登録記号 | JA8604 |
運航者 | アジア航測株式会社 |
事故等種類 | |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2004年09月24日 |
概要 | アジア航測株式会社所属ガルフストリームコマンダー式695型JA8604は、平成15年3月24日(月)、耐空証明検査受検前の社内確認飛行のため、機長及び整備士1名計2名が搭乗して10時26分、調布飛行場を離陸し、飛行中、10時52分ごろ、茨城県那珂郡緒川村大字上小瀬字西根の山林に墜落した。 同機には、機長及び整備士の計2名が搭乗していたが、2名とも死亡した。 同機は大破し、火災が発生した。 |
原因 | 本事故は、同機が耐空証明検査前の確認飛行を実施中、錐もみに陥り、錐もみから回復できなかったため、墜落し、機体を大破するとともに、機長及び同乗者が死亡したことによるものと推定される。 同機が錐もみに陥ったことについては、左エンジンのオイル・タンクのキャップが正常にロックされた状態でなかったと推定されるため、エンジンの油温及び油圧の異常が発生して、対気速度が失速速度近くまで低下したことが推定され、この際に、機長が、対気速度を回復するため右エンジンの出力を増したことによりヨーイング・モーメントが発生し、最小操縦速度及び安全片発不作動速度以下であったと推定されることから、機体を制御できなかったこと、又は、機長が低酸素状態となり、インキャパシテーションに陥り、対気速度の低下に対処できなかったことによる可能性が考えられる。 同機が錐もみから回復できなかったことについては、同機は錐もみが禁止されており、機長が同機の錐もみからの回復操作に習熟することができなかったこと、錐もみが継続し、発達した錐もみとなって同機の設計上の制限を超過する飛行状態となり、通常の操作では同機の動きを制御できなくなっていたこと、また、同機はエンジンの出力を下げることなく錐もみ状態にあり、これが錐もみからの回復を困難にしていたこと、機長がインキャパシテーションに陥っていたこと等による可能性が考えられるが、いずれによるものかを明らかにすることはできなかった。 |
死傷者数 | |
勧告・意見 | |
情報提供 | |
動画(WMV) |