JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2016-4
発生年月日 2015年07月03日
事故等種類 死傷等
事故等名 練習船えひめ丸実習生等負傷
発生場所 愛媛県宇和島市宇和島港 宇和島港樺崎防波堤灯台から真方位020°260m付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 公用船
総トン数 200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2016年04月28日
概要  練習船えひめ丸は、船長ほか15人が乗り組み、実習生10人を乗せ、宇和島港で停泊中、接触酸化式汚物処理装置へ至る汚水管内の清掃作業を行っていた実習生等が漏出した硫化水素を吸引し、実習生1人が一時意識不明になるとともに、実習生1人及び乗組員3人が体調不良を起こして病院へ搬送された。
 病院へ搬送された5人は、3人が急性硫化水素中毒と、2人が全身倦怠感及び気分不良とそれぞれ診断された。
原因  本事故は、本船が宇和島港で停泊中、本件連結管を取り外して本件汚物処理装置へ至る汚水管内の清掃作業を行う際、本件汚物処理装置を運転した通常の使用状態で同作業を行ったため、同作業に従事していた実習生等が汚水管から漏出した硫化水素を吸入して意識不明又は体調不良となったことにより発生したものと考えられる。
 本件汚物処理装置を運転した通常の使用状態で汚水管内の清掃作業を行ったのは、本件製造業者が硫化水素等の有毒ガス発生に関する注意喚起等を行っていなかったことから、一等機関士等が本件汚物処理装置内で硫化水素が発生するおそれがあること、硫化水素の特性等を知らなかったことによるものと考えられる。
 本件製造業者が、接触酸化式汚物処理装置の販売先に対し、自衛艦内での硫化水素による事故発生後速やかに同事故の情報を提供するとともに、硫化水素等の有毒ガス発生に関する注意喚起等を行っていれば、本件汚物処理装置を停止して本件入口弁を閉鎖したうえで、酸素濃度及び有毒ガス測定器を使用して安全を確認したのち、バウスラスタ室の換気をしながら汚水管内の清掃作業を行うなどして、本事故の発生を 防止できた可能性があると考えられる。
死傷者数 負傷:実習生2人、機関員2人及び一等機関士
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。