
| 報告書番号 | MA2015-13 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2015年05月19日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | ケミカルタンカーWOO HWANG押船第三なると丸はしけAS103衝突 |
| 発生場所 | 山口県周防大島町沖家室島南方沖 沖家室島長瀬灯標から真方位199°1,140m付近 |
| 管轄部署 | 広島事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | タンカー:引船・押船:非自航船 |
| 総トン数 | 1600~3000t未満:100~200t未満:その他 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2015年12月17日 |
| 概要 | A船は、船長A及び航海士Aほか11人(大韓民国籍7人及び中華人民共和国籍4人)が乗り組み、空船で、大韓民国麗水港を出港し、平成27年5月18日23時30分ごろ航海士A及び操舵手が、山口県宇部市宇部港南東方沖で船橋当直について、法定灯火を表示し、周防灘の推薦航路線に沿って自動操舵で同県岩国港に向け東進した。 航海士Aは、操舵手が、麗水港で揚げ荷作業に従事し、出港後もタンククリーニング作業に従事して疲れていたので、操舵手に自室で休むよう指示して、単独で船橋当直に当たった。 A船は、平郡水道から沖家室島南方沖に至る推薦航路線(以下「推薦航路線A」という。)の南側を、約12ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で自動操舵により東進した。 航海士Aは、レーダーで、左舷船首方約3海里(M)の所に西進中の船舶(以下「B船押船列」という。)の映像と、その沖家室島側で約2Mの所に西進中の別の船舶(以下「D船」という。)の映像を認めた。 航海士Aは、予定変針場所に接近したら、左転して沖家室島南方沖からクダコ水道に至る推薦航路線(以下「推薦航路線C」という。)に沿って北東進しようと思った。 航海士Aは、D船がA船の左舷側を通過し、予定変針場所に接近したので、自動操舵のまま左転を開始したところ、しばらくして、船首方約0.5Mに接近したB船押船列から探照灯の照射を受けたので、予定していた変針をやめて、手動操舵に切り替えて左舵一杯を取った。 A船は、ほぼ同じ速力で左転中、19日03時19分ごろ、沖家室島長瀬灯標から真方位199°1,140m付近において、ほぼ北に向首したA船の右舷船尾部とC船の左舷船首部とが衝突した。 船長Aは、航海士Aから電話で衝突した旨の報告を受けて昇橋し、機関を停止した。 B船は、船長B及び航海士Bほか2人が乗り組み、コークス約506tを積んだC船の船尾凹部に船首部を結合してB船押船列を構成し、岡山県倉敷市水島港から山口県徳山下松港に向かった。 B船は、航海士Bが、00時50分ごろ釣島水道の東側で昇橋して、船長Bの操船指揮の下で同水道を通過し、02時ごろ釣島灯台を通過して船長Bが降橋した後、単独の船橋当直について、釣島水道から沖家室島南方沖に至る推薦航路線(以下「推薦航路線B」という。)にほぼ沿った針路及び約9knの速力で、法定灯火を表示して西南西進した。 航海士Bは、沖家室島南方沖からは推薦航路線Aに沿って西進する予定で推薦航路線Bにほぼ沿った針路で沖家室島に接近していたとき、右舷前方約1Mの所にD船がB船押船列よりも早い速力で推薦航路線Cに沿って南西進していることを認めた。 航海士Bは、船首方約3Mの所に東進するA船のマスト灯2個を認め、その後、A船の緑灯が見えたので、A船と左舷対左舷で通過する意思を伝えようとして自動操舵のまま5°右転したものの、A船が緑灯を見せたまま接近するので、再び自動操舵のまま5°右転した。 航海士Bは、A船が約0.5Mに接近したとき、A船に対して探照灯を照射し、警告信号を吹鳴した後、右舵一杯として半速力前進に減速した。 B船は、船長Bが、警告信号を聞いて急ぎ昇橋し、左舷船首方約45°至近の所にA船の緑灯を視認して機関を後進にかけた直後、ほぼ北北西に向首したC船とA船とが衝突した。 船長Bは、携帯電話で海上保安庁へ118番通報した。 A船とB船押船列は、衝突場所付近で漂泊して巡視艇の到着を待ち、その後、巡視艇に先導されて山口県柳井市柳井港の錨地へ向かった。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、沖家室島南方沖において、A船が東進中、B船押船列が西南西進中、航海士Aが、見張りを適切に行っていなかったため、B船押船列の接近に気付かず、予定変針場所に接近したときにB船押船列の船首方で左転を開始し、また、航海士Bが、D船に注意を向け、A船に対する見張りを適切に行っていなかったため、A船がB船押船列の船首方で左転を開始したことに気付くのが遅れ、A船とC船とが衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。