
| 報告書番号 | MA2015-12 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2015年03月08日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 漁船常栄丸漁船福與丸乗組員死亡 |
| 発生場所 | 愛媛県伊方町佐田岬北西方沖 佐田岬灯台から真方位315°8,100m付近 |
| 管轄部署 | 広島事務所 |
| 人の死傷 | 死亡 |
| 船舶種類 | 漁船:漁船 |
| 総トン数 | 5t未満:5t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2015年11月26日 |
| 概要 | A船は、船長Aが1人で乗り組み、小型機船底びき網漁を行うため、平成27年3月8日19時30分ごろ大分県杵築市守江港を出港し、21時25分ごろ、大分県大分市関埼の北東方沖から針路を北北東方に向けてえい網を始めた。 船長Aは、22時00分ごろ、A船の漁具が海底に引っ掛かり、A船が停止したので、付近で操業している僚船にA船の漁具が海底に引っ掛かっていることを知らせるため、黄色と青色の回転灯を点灯し、引っ掛かった漁具を海底から外すためネットローラで巻いていたところ、漁具が緊張して巻けなくなった。 船長Aは、船長Bから漁業無線で、A船の漁具とB船の漁具とが絡まった旨の連絡があり、B船の漁具がA船の漁具の上に乗り上がった状態で、両船の漁具が絡まっていることを船長Bと確認した。 船長Aは、船長Bと相談し、B船がB船の漁具を巻き揚げながらA船の右舷側から接近し、A船の船尾方を通過してその左舷側に右舷着けして絡まった漁具を解くこととした。 船長Bは、B船の船尾端付近の右舷寄りの場所に立ち、船尾甲板の前部に設置されたネットローラを遠隔操縦用のロープで操作し、絡まった漁具を巻き揚げる作業を開始した。 船長Aは、船長BがB船の漁具を巻き揚げていたところ、‘A船のまた綱’(以下「本件ロープ」という。)、両船の網及び‘折れたB船の張り竹’(以下「本件張り竹」という。)が、それぞれ絡まった状態で海面に上がって来たことを認めた。 船長Bは、B船の船尾端付近で、緊張した状態の漁具のそばに立ち、海面をのぞき込んだ姿勢で絡まった漁具をネットローラで巻き揚げていたところ、本件張り竹が当たり、船尾ブルワーク上に仰向けに倒れた。 船長Aは、直ちに船長Bに駆けよって手を握り、呼び掛けたが反応がなく、また、船長Bの首に絡まった本件ロープを外そうとしたものの、本件ロープには海中にある絡まった漁具の重さが掛かり、船長A1人の力では取り外すことができず、漁業無線で僚船に援助を要請した。 船長Bは、船長A及び来援した僚船の船長たちによって救出され、1隻の僚船に乗せられ、心肺蘇生を受けながら守江港に運ばれた。 船長Bは、待機していた救急車で病院に搬送され、医師により死亡が確認された。 僚船の船長の1人は、漁業無線を聞き、海上保安庁に本事故の発生を通報した。 船長Bの死因は、頸部圧迫による窒息であった。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、A船及びB船が、佐田岬北西方沖において、船長A及び船長Bが両船の絡まった漁具を巻揚げ中、船長Bが、緊張した漁具のそばに立ってネットローラを操作していたため、絡まった漁具の一部が解けた際に本件張り竹の直撃を受けるとともに本件ロープが首に絡まったことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 死亡:1人(福與丸船長) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。