JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-12
発生年月日 2015年05月01日
事故等種類 衝突
事故等名 貨物船RED SUN引船めいゆう丸起重機船第八海光号衝突
発生場所 愛媛県松山市興居島北西方沖  釣島灯台から真方位026°2.2海里(M)付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船:引船・押船:作業船
総トン数 500~1600t未満:5~20t未満:その他
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年11月26日
概要  A船は、船長A及び航海士Aほか7人(中華人民共和国籍6人及びバングラデシュ人民共和国籍1人)が乗り組み、雲母等の鉱石約2,065tを積み、法定灯火を表示し、平成27年5月1日03時30分航海士A及び操舵手が船橋当直について、伊予灘推薦航路線に沿って自動操舵で東進した。
 航海士Aは、山口県柳井市平郡島南方沖を東北東進中、05時22分ごろ、日出時刻となったが、視程が約1~2Mであったので、法定灯火を表示した状態で航行した。
 航海士Aは、釣島灯台南西方沖において、約10ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で自動操舵により北東進中、船橋前方約50mの前部マストが見えなくなり、霧で視界制限状態となったことを認めた。
 航海士Aは、釣島水道灯浮標を左舷側に見て通過し、操舵手が朝食のために降橋し、同灯浮標と安芸灘南航路第1号灯浮標を結ぶ直線(以下「推薦航路線」という。)の南側を推薦航路線に沿って東北東進する態勢となったとき、右舷船首方約1Mの所に引船列(以下「B船引船列」という。)と思われるB船とC船のレーダー映像を初めて認めた。
 航海士Aは、トレイル時間が1分の真トレイル表示でB船引船列のレーダー映像を見て、B船引船列が推薦航路線を南から北へ横切る態勢で北北東進中であることを知った。
 航海士Aは、B船引船列の船首方を通過できると思い、自動操舵のまま小刻みに左転しながら、速力を保持して航行中、07時42分ごろ、釣島灯台から真方位026°2.2M付近において、A船の右舷船首部とC船の左舷後部とが衝突した。
 船長Aは、衝突のショックを感じて昇橋し、A船を釣島水道北方の安全な海域へ移動させた。
 B船は、船長B及び甲板員2人(以下「甲板員B1」及び「甲板員B2」という。)が乗り組み、消波ブロック約40個を積載して作業員6人を乗せたC船をえい航し、B船の船尾からC船の船尾までの長さを約106mとして引船列を構成し、愛媛県松山市松山港から同市睦月島に向かった。
 船長Bは、甲板員B1と船橋当直につき、釣島と興居島の間の小瀬戸を約6.2knの速力で北進中、霧で視界制限状態となったことを認めた。
 船長Bは、推薦航路線を南から北へ横切る態勢で釣島水道を手動操舵で北北東進中、0.5Mレンジのヘッドアップ表示としたレーダーで、A船の映像を左舷船尾方約0.5Mの所に初めて認めた。
 船長Bは、A船のレーダー映像を見て、A船が釣島水道を東進する船舶であることを知り、A船の船首方を通過できると思い、針路及び速力を保持して航行中、07時42分ごろ、C船とA船とが衝突した。
 船長Bは、衝突音が聞こえなかったが、B船の居住区にいた甲板員B2が昇橋して衝突した旨を報告したので、衝突した事実を知り、C船の作業員に携帯電話で連絡し、浸水していないことを確認した後、C船の作業員が海上保安庁へ118番通報して、睦月島に向かった。
原因  本事故は、霧で視界制限状態となった釣島水道において、A船が東北東進中、B船引船列が北北東進中、航海士Aが、レーダーでB船引船列の映像を認めた際、B船引船列の船首方を通過できると思い、レーダーによる見張りを適切に行っておらず、また、船長Bが、レーダーでA船の映像を認めた際、A船の船首方を通過できると思い、レーダーによる見張りを適切に行っていなかったため、A船とC船とが衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。