
| 報告書番号 | MA2015-12 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2015年03月18日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 貨物船マドカミヤ乗組員死亡 |
| 発生場所 | 京浜港横浜第3区Y1錨地 横浜大黒防波堤東灯台から真方位178°620m付近 |
| 管轄部署 | 横浜事務所 |
| 人の死傷 | 死亡:負傷 |
| 船舶種類 | 貨物船 |
| 総トン数 | 200~500t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2015年11月26日 |
| 概要 | 本船は、船長、航海士A、航海士B、機関長及び機関士が乗り組み、京浜港横浜第4区の扇島に着岸する予定で、平成27年3月18日12時20分ごろ、船長が船橋で操船指揮に当たり、船首甲板に航海士A及び航海士Bが、船尾甲板に機関長及び機関士がそれぞれ配置について揚錨作業を開始した。 航海士Aは、左舷錨の爪に‘海中に捨てられていた錨鎖’(以下「本件錨鎖」という。)が引っ掛かった状態で上がってきたので船長に報告し、航海士Bに指示をして左舷錨を海中に投下し、本件錨鎖を左舷錨の爪から外そうと試みた。 機関長及び機関士は、着岸準備作業を船尾甲板で行っていたが、その状況をトランシーバで聞き、船首甲板に駆けつけた。 船長は、本件錨鎖が左舷錨の爪から外れないようなので、右舷揚錨機の右舷側ホーサードラムの係留索(以下「右舷係留索」という。)で本件錨鎖を巻き上げて左舷錨から外すよう航海士Aに指示した。 機関長及び機関士等は、船首甲板からフックの付いた竹竿(長さ約4.85m、フックの口径約60mm)を用いて、本件錨鎖の下に右舷係留索を通そうとしたが、うまくいかなかった。 航海士Aは、船首甲板からの作業では無理があると判断し、航海士Bに、左舷揚錨機の左舷側ホーサードラムのクラッチを嵌合させ、その係留索(以下「左舷係留索」という。)の端部のアイに足をかけて左舷錨の近くまで降り、直接本件錨鎖の下に右舷係留索を通す作業を行っていた。 機関士は、12時40分ごろ「ゴトン」という音と航海士Aの呻き声を聞き、船首甲板から左舷錨付近をのぞき込み、航海士Aが左舷錨とベルマウスとの間に挟まれている状況を目撃した。 機関士は、左舷錨を巻き出すよう航海士Bに伝え指示し、航海士Bが左舷揚錨機のクラッチを嵌合させてブレーキを緩めたところ、左舷錨が約3cm降下し、航海士Aが落水したのを認めた。 機関士は、海中に飛び込み、航海士Aが流されないように支えながら、航海士Aに本船の甲板上から垂れ下がっている左舷係留索を握らせた。 船長は、機関士が落水した航海士Aを救助するために海中に飛び込んだとの報告を受け、海上保安庁に救助の要請をした。 機関長は、救命浮環を投下し、航海士Aの救助状況から助けが必要だと判断して海中に飛び込んだ。 航海士A、機関長及び機関士は、来援した巡視艇に救助され、救急隊に引き継がれて病院に搬送された。 航海士Aは搬送された病院で死亡が確認され、機関長及び機関士は、低体温症と診断されたがその日のうちに本船に戻った。 航海士Aは、右背面肋骨骨折等があり、溺水の吸引と検案された。 |
| 原因 | 本事故は、本船が、京浜港横浜区のY1錨地において揚錨作業中、航海士Aが、左舷錨に引っ掛かった本件錨鎖を取り除く際、左舷錨とベルマウスとの間に挟まれたため、負傷して落水したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 死亡:1人(航海士)、負傷:2人(機関長及び機関士) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。