JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-12
発生年月日 2015年04月12日
事故等種類 浸水
事故等名 プレジャーボート丸久丸浸水
発生場所 宮城県仙台塩釜港仙台区南東方沖(仙台湾)  仙台沖防波堤東灯台から真方位120°3.2海里付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷
船舶種類 プレジャーボート
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年11月26日
概要  本船は、船長が1人で乗り組み、知人3人(以下「同乗者」という。)を乗せ、釣りを行うため、平成27年4月12日06時00分ごろ、仙台塩釜港仙台区南東方沖の魚礁へ向け、宮城県利府町所在の浜田漁港内にあるマリーナを出港した。
 船長は、魚礁に到着後、船首を北方に向け、パラシュート形シーアンカー(以下「パラアンカー」という。)を投入することとした。
 本船は、船長が、船尾甲板の左舷側のいけすに収納していたパラアンカー及びえい航索を取り出し、えい航索の一端を船首のクリートに結び付け、パラアンカーを左舷船尾から海中に投入してえい航索を約10~15m伸出した後、本船を後進させたところ、えい航索がプロペラ翼に絡んだ。
 船長は、船尾船底部に設けられたプロペラ点検口の船内側に取り付けられた直径が165mmの円形真鍮製で、直径105mmのガラス板が嵌めこまれた窓枠の蝶ねじ4か所を外し、開放したプロペラ点検口から手や足を海中に出してプロペラ翼からえい航索を取り外した。
 船長は、冷たい海水で感覚が麻痺していた手で蝶ねじを締め付け、プロペラ点検口の窓枠を閉鎖した。
 船長は、同乗者と相談して帰港することとし、仙台塩釜港仙台区南東方沖を約20ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で北西進中、バッテリの電圧が下がり、速力が約9knまで減速したので不審に思い、平成27年4月12日09時45分ごろクラッチを中立として停船し、機関室出入口のハッチを開けたところ、機関室内に約20cmの浸水を認めた。
 船長は、携帯電話でマリーナの担当者に救助を求めた後、同乗者にビルジポンプのスイッチを入れるよう依頼するとともに、機関室に入ってバケツで海水をくみ出す作業を始めた。
 本船は、浸水が止まらず、右舷側に傾斜し始めたので、船長が、同乗者を船首甲板の左舷側に避難させ、海水をくみ出す作業を続け、信号紅炎を用いて救助を求めたところ、10時15分ごろ付近を航行していた遊漁船により、全員救助された。
 本船は、浸水が続き、右舷船尾側から沈下して沈没し、後日、引き揚げられた後、解体処分された。
原因  本事故は、本船が仙台塩釜港仙台区南東方沖を北西進中、プロペラ点検口を確実に閉鎖していない状態で航行したため、大量の海水が同点検口に浸入して機関室に流れ込んだことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。