
| 報告書番号 | MA2015-12 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2015年02月06日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 漁船第八十六龍神丸漁船JF第二幸漁丸衝突 |
| 発生場所 | 宮城県石巻市金華山東方沖 金華山灯台から真方位087°5.6海里(M)付近 |
| 管轄部署 | 仙台事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船:漁船 |
| 総トン数 | 20~100t未満:5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2015年11月26日 |
| 概要 | A船は、船長A及び漁労長Aほか6人が乗り組み、沖合底引き網漁を行うため、平成27年2月6日02時40分ごろ金華山東北東方沖の漁場に向けて石巻市石巻漁港を出航した。 A船は、約12ノットの対地速力で自動操舵により約130°(真方位、以下同じ。)の針路で航行し、陸前黒埼灯台の南方で約090°に変針した後、見張りを行っていた乗組員が降橋したので、船長Aの単独航海当直となった。 船長Aは、目視及び3Mレンジでオフセンターとしたレーダーにより、船首方を同航する僚船を確認した。 船長Aは、04時20分ごろ、操舵室の後部左舷側にある寝台で仮眠していた漁労長Aが起床したので、航海当直を交替することとし、漁労長Aに周囲には船首方を同航する僚船以外の船舶がいないことを伝えて降橋した。 漁労長Aは、単独で航海当直につき、漁場に向けて約080°に変針した後、操舵室の船尾側中央部に設置されていたソファーに座ったり立ったりしながら、目視及びレーダーによる見張りを行っていた。 漁労長Aは、レーダー画面上で船首方を同航する僚船以外に船の映像を認めなかったので、僚船以外に船舶はいないものと思い、操舵室の後部左舷側に設置されたVHF無線電話で、海上が時化模様だったこともあり、僚船の漁労長と操業実施の可否を相談していたところ、04時45分ごろ、金華山東方沖において、衝撃を感じた。 漁労長Aは、漂流物と接触したのではないかと思い、周囲を見渡したところ、左舷船尾方に灯火が見えたので、B船と衝突したことを知り、反転してB船に接近した。 漁労長Aは、船舶電話で船舶所有者に本事故の発生を報告した後、海上保安庁に通報した。 B船は、船長Bほか1人が乗り組み、金華山東方沖の漁場で刺し網漁を行い、04時10分ごろ、刺し網の投網が終わったので、約3時間後の揚網に備え、船首を北方に向け、主機のクラッチを中立として錨泊した。 船長Bは、乗組員を船室で休ませ、甲板上や操舵室で目視並びに1.5M及び6Mレンジとしたレーダーによる見張りを行っていたところ、沖合底引き網漁船(以下「底引き船」という。)が船団を組んで、金華山の南方を通過した後、東北東進してB船の船尾方約0.5~1Mを通過するのを確認した。 船長Bは、A船が他の底引き船よりも北寄りの針路でB船の左舷船尾方約1Mに接近したものの、A船も他の底引き船と同様にB船の船尾方を通過するか、又は操業の状況を確認するために接近してくるのではないかと思い、操舵室でA船を見ていた。 B船は、船長Bが、A船が同じ速力でB船の左舷船尾方約700mに接近したので危険を感じ、操舵室入口にあったナイフを持ち、錨索を切断しようとしたものの、B船の左舷船尾部とA船の船首部とが衝突した。 船長Bは、A船が衝突後も航行を続けたが、船名が分からなかったので、知り合いの底引き船の船長に電話した後、船体の損傷状況を調査していたところ、間もなくA船が戻り、両船とも浸水がないこと、及び自力での航行が可能であることを確認した。 B船は、刺し網の揚網作業を終えた後、A船と共に宮城県気仙沼市気仙沼港に入港した。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、金華山東方沖において、A船が東北東進中、B船が錨泊中、漁労長Aが、操舵室の後部左舷側に設置されたVHF無線電話で僚船の漁労長と交信を行い、見張りを適切に行っておらず、また、船長Bが、他の底引き船よりも北寄りの針路で左舷船尾方約1Mに接近したA船を認めた際、A船も他の底引き船と同様にB船の船尾方を通過するか、又は、操業の状況を確認するために接近しているのではないかと思い、衝突を避ける動作が遅れたため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。