JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 keibi2015-10
発生年月日 2014年07月11日
事故等種類 運航不能(航行設備故障)
事故等名 漁船第5ふく丸運航不能(機関故障)
発生場所 東京都小笠原村沖ノ鳥島南東方沖
管轄部署 横浜事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年10月29日
概要  本船は、船長ほか7人(インドネシア共和国籍4人、フィリピン共和国籍3人)が乗り組み、まぐろ延縄漁の目的でアメリカ合衆国領グアム島アプラ港を出港し、沖ノ鳥島南東方沖の漁場で操業中、平成 26年7月11日05時00分ごろ、主機が冷却清水温度上昇の警報を発して停止した。
 本船は、主機の清水冷却器、潤滑油冷却器を開放して掃除を行った後、13時30分ごろ主機を始動したが、15時00分ごろ、クランク室から白煙が噴出するようになって再び主機が停止した。
 主機は、点検の結果、燃料噴射ポンプから6番シリンダへの燃料供給が停止していることが判明し、残りの5気筒で運転されたが、白煙が多量に発生し、回転数が不安定となったので、停止された。
 本船は、漂泊を開始し、周辺で操業中の漁船に航行不能となったことを無線連絡したところ、近くにいた僚船が来援し、14日05時 00分ごろグアム島に向けてえい航が開始され、15日09時15分ごろグアム島アプラ港沖に到着した。
 船舶所有者は、燃料噴射ポンプ一式を修理業者に送って修理させるとともに、不良部品を日本から取り寄せた部品と交換するなどして修理を行った。
 燃料噴射ポンプは、プランジャーとバレルとの摺動部で摩耗が進行しており、不良部品を交換した後、本船に送り返された。
 主機は、6番シリンダのピストン及びシリンダライナが異常摩耗して焼付きを生じていることが確認され、同シリンダライナ下部の‘リング溝に装着された冷却水通路水密用Oリング’(以下「本件Oリング」という。)が硬化してクランク室への冷却水漏れを生じていたほか、クランク室内の潤滑油に多量の水が混入していることが判明した。
原因  本インシデントは、本船が、沖ノ鳥島南東方沖において操業中、主機の燃料噴射ポンプがプランジャーとバレルとの摺動部で摩耗が進行して不具合が生じたため、6番シリンダの燃料噴霧に異常を来し、燃焼不良の状態で運転が続けられ、同シリンダのピストン及びシリンダライナが焼き付くとともに冷却水温度の上昇を招き、シリンダライナ下部の本件Oリングが硬化してクランク室への冷却水漏れを生じ、クランク室内の潤滑油に混入して白煙を生じるとともに、回転数が不安定となって主機の運転ができなくなったことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。