JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-11
発生年月日 2015年03月11日
事故等種類 乗揚
事故等名 貨物船CSE CLIPPER EXPRESS乗揚
発生場所 秋田県由利本荘市勝手川河口西方沖  秋田旧南防波堤灯台から真方位178°11.4海里(M)付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 10000~30000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年10月29日
概要  本船は、船長ほか19人(台湾籍10人、中華人民共和国籍9人)が乗り組み、秋田県秋田船川港秋田区で貨物の揚げ荷を行った後、空船状態(船首約4.20m、船尾約5.75mの喫水)で、平成27年3月10日12時00分ごろ台湾台中港に向けて出港した。
 船長は、13時00分ごろR/UP(機関室のスタンバイ解除)を号令して航海士及び操舵手の当直体制とし、無線室で書類の作成を行っていたところ、西方からの風波が強くなってきたことを認め、操舵室に戻り、自動操舵から手動操舵に切り替えた。
 船長は、秋田船川港を出港する前に船舶代理店から受け取った気象情報で、岩手県三陸東方90M付近にある低気圧が発達しながら北上していることを知っており、低気圧が本州から離れて風波が収まるまで風波を本船の右舷斜め前方又は左舷斜め前方から受けながら航行しようと思い、船首を南西又は北西として続航した。
 本船は、15時00分ごろ、風力10~11の西風及び波高約6~8mの波を受けて縦揺れ及び横揺れが激しくなり、船長が本船を陸岸から離すために速力を上げようとしたが困難な状況で、船首を南西又は北西として続航したが、20時00分ごろ、風速約36m/sの西風及び波高約10mとなり、船体が徐々に陸岸方向へ近づいていく状態となった。
 船長は、11日04時00分ごろ海上保安庁からVHF無線電話による呼出しを受け、本船が陸岸方向に近づいている現状を説明し、海上保安庁から錨泊可能な場所であれば投錨して主機を使用しながら陸岸に近づくことを避けるよう、助言された。
 船長は、本船が陸岸に近づく状況下、本船の船首を風上に向け、07時13分ごろ左舷錨を入れて錨鎖9節を伸出したものの、08時30分ごろ走錨を認め、09時38分ごろ右舷錨を入れて錨鎖1節を伸出し、主機を使用しながら陸岸に近づくことを避けようとしたが、13時33分ごろ由利本荘市勝手川河口西方約400mの浅所に乗り揚げた。
 本船は、17日17時45分ごろタグボートによって離礁し、秋田船川港秋田区へ自力で航行して岸壁に着岸した。
原因  本事故は、本船が由利本荘市西方沖を航行中、バラスト状態で風力7の西~西南西方の風及び西方からの波高6mを超える波浪を受けて操船が困難となったため、陸岸に向けて圧流され、両舷錨を投下したものの走錨し、由利本荘市勝手川河口西方沖の浅所に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。