JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-10
発生年月日 2014年03月15日
事故等種類 乗揚
事故等名 Ⅰ 引船第一盛運丸はしけ大88乗揚 Ⅱ 引船第一盛運丸はしけ大88乗組員負傷
発生場所 岡山県倉敷市釜島北岸 (1件目の事故)  久須見鼻灯標から真方位116°1,400m付近 (2件目の事故)  久須見鼻灯標から真方位115°1,330m付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 引船・押船:非自航船
総トン数 5~20t未満:500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年09月17日
概要 (1件目の事故)
 A船は、船長が1人で乗り組み、作業員1人を乗せ、鉄鋼スラグ約420tを積載したB船をえい航し、平成26年3月15日06時30分ごろ福山港を出港した後、約5ノット(kn)の対地速力で下津井瀬戸を東南東進した。
 船長は、舵輪後方に立って手動操舵で操船に当たり、下津井瀬戸大橋を通過した頃、眠気を感じるようになり、その後、ふと目覚めて陸岸が目前に迫っていることに気付き、機関を後進にかけた。
 A船は、乗揚を免れたものの、09時12分ごろ、B船は、惰力で前進を続けて釜島北岸に乗り揚げた。
(2件目の事故)
 船長は、乗揚時にえい航索が傷んだので、A船に積み込んでいた直径約55mm、長さ約40mのポリエチレン製ロープ(以下「本件ロープ」という。)を使用してB船に繋いでB船の離礁作業を行うこととし、本件ロープの一端をA船船尾部中央のえい航用フックに掛け、作業員が本件ロープの他端をB船船尾部中央のビットに掛けた。
 A船は、船長が操舵室右舷側に立ち、船尾方を見ながら左手で舵輪を、右手で機関操縦装置をそれぞれ操作し、機関を前進の回転数毎分(rpm)1,000にかけてB船の離礁作業中、本件ロープが破断し、その破断部が跳ね返って操舵室右舷後部の窓ガラスを突き破り、船長の顔面に当たった。
 作業員は、B船船首部で離礁後に備えて予備のえい航索を準備していたところ、A船が後進してB船の舷側に寄ってきたので、異変を感じてA船に飛び移り、操舵室で倒れている船長を認め、機関を後進から中立とし、海上保安庁に通報した。
 船長は、来援した海上保安庁の監視取締艇で倉敷市大畠漁港に搬送された後、救急車及びドクターヘリで岡山市の病院に搬送され、多発顔面骨骨折等と診断された。
原因 (1件目の事故)
 本事故は、A船が、B船をえい航して下津井瀬戸を東南東進中、単独で操船に当たっていた船長が居眠りに陥ったため、予定変針場所を通過して航行を続け、B船が釜島北岸に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
(2件目の事故)
 本事故は、B船が釜島北岸に乗り揚げた後、A船が、本件ロープでA船船尾部とB船船尾部とを繋ぎ、機関を前進にかけてB船の離礁作業中、本件ロープが破断したため、本件ロープの破断部が跳ね返って操舵室右舷側に立っていた船長の顔面に当たったことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(第一盛運丸船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。