JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-10
発生年月日 2014年07月16日
事故等種類 転覆
事故等名 漁船第七十八天王丸漁船大祐1号転覆
発生場所 宮城県石巻市金華山東南東方沖  金華山灯台から真方位101°237海里付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷 行方不明
船舶種類 漁船:漁船
総トン数 20~100t未満:5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年09月17日
概要  A船は、大中型まき網漁業に従事する灯船で、船長ほか4人が乗り組み、B船を搭載した網船ほか運搬船2隻及び灯船1隻の計5隻で船団を構成し、金華山東南東方沖の漁場で操業を開始した。
 B船は、網船から海面上に降ろされた後、船長B、乗組員B1ほか1人(以下「乗組員B2」という。)が乗り組み、網船の投網作業を補助した後、浮揚性の合成繊維製ロープ(直径約38mm長さ約300m、以下「本件ロープ」という。)を網船の左舷側に取り、網船が網の荷重で右舷側に傾斜しないよう左舷正横方向に引く作業(以下「裏こぎ作業」という。)を開始した。
 漁労長は、網船で操業の指揮をとっていたところ、まき網の底を環締めワイヤで閉じる状況となり、漁獲物の影響で網に掛かる荷重が増大するので、いつものように、裏こぎ作業をB船から機関の出力が大きいA船に交替するよう指示した。
 船長Aは、B船と裏こぎ作業を交替することとし、合成繊維製ロープ(直径約60mm長さ約300m、以下「裏こぎロープ」という。)の一端を網船に取り、裏こぎロープを伸出させながら、左回頭して網船の左舷正横方向に向け移動していたところ、A船の船尾でB船の転覆を目撃した乗組員から報告を受け、可変ピッチプロペラの翼角を0°とした。
 B船は、網船から取り外された本件ロープをドラムに巻き取っていたところ、本件ロープが緊張して横引きされ、平成26年7月16日15時30分ごろ、左舷側に転覆し、船長B、乗組員B1及び乗組員B2が落水した。
 船長B及び乗組員B2は、転覆状態のB船の船底につかまっていたところを駆けつけたA船に救助されたが、少し離れて浮いていた乗組員B1は、行方不明となった。
原因  本事故は、金華山東南東方沖において、船団で大中型まき網漁の操業中、A船がB船に替わって裏こぎ作業を引き継ぐ際、船長Aが、移動先付近と裏こぎロープの伸出状況に注意を向け、前路の見張りを適切に行っておらず、また、船長Bが、本件ロープの巻取りに注意を向け、本件ロープの状況を確認していなかったため、海面上に浮遊する本件ロープがA船のプロペラに絡まり、緊張した本件ロープに横引きされたB船が転覆したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 行方不明:1人(大祐1号乗組員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。