JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-9
発生年月日 2015年01月14日
事故等種類 乗揚
事故等名 漁船第二十五勝運丸乗揚
発生場所 岩手県宮古市閉伊埼南方  閉伊埼灯台から真方位168°2.7海里付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 20~100t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年08月27日
概要  本船は、船長、漁労長及び甲板員Aほか6人が乗り組み、船首約1.0m、船尾約4.0mの喫水により、平成27年1月14日02時00分ごろ宮古港を出航し、約10ノットの対地速力で閉伊埼北東方沖の漁場に向かった。
 漁労長は、出航時から単独で手動操舵により操船を行っていたが、02時20分ごろ、宮古湾の湾口付近において、甲板員Aと航海当直を交替した。
 甲板員Aは、ジャイロコンパスが静定するまでにもう少し時間が掛かる状況であったが、いつものようにジャイロコンパスが静定するまで定期的に自動操舵装置の針路設定つまみを調整しながら航行することとし、手動操舵から自動操舵に切り替え、約030°の磁針方位に船首を向けた。
 甲板員Aは、操舵室の左舷側に設置された木箱状の椅子に座って航海当直を続けていたところ、居眠りに陥った。
 本船は、03時00分ごろ、閉伊埼南方の平磯と呼称する岩礁に乗り揚げた。
 漁労長は、操舵室の右舷側にある寝台で仮眠していたが、衝撃で目が覚めて周囲を確認したところ、乗り揚げていることに気付き、機関を後進にかけて本船を離礁させた。
 船長は、船室で仮眠していたが、衝撃で目が覚めて他の乗組員を起こした後、昇橋して操舵室にいた2人に救命胴衣を手渡し、携帯電話で船舶所有者に本事故の発生を報告した。
 本船は、自力航行が可能であったが、船内への浸水を確認するとともに油の臭いがしたので、船舶所有者に再度報告したところ、海上保安庁から入港せずに待機するよう指示があり、閉伊埼東方沖に移動して漂泊した。
 本船は、船舶所有者が手配した潜水士により損傷状況を調査したところ、左舷船底外板の破口及び2番左舷側燃料タンクから燃料油(A重油)の流出が確認されたので、同タンクから燃料油を抜き取り、他の燃料タンク等からの流出油がないことを確認し、15日13時45分ごろ、宮古港に入港した。
原因  本事故は、夜間、本船が、宮古湾の湾口付近を漁場に向けて自動操舵により北北東進中、ジャイロコンパスが静定していない状況下、航海当直中の甲板員Aが居眠りに陥ったため、自動操舵装置の針路設定つまみの調整が行われず、閉伊埼南方の岩礁に向けて右旋回を続け、同岩礁に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。