JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-8
発生年月日 2015年01月09日
事故等種類 乗揚
事故等名 作業船弥太丸乗揚
発生場所 長崎県長崎市野母浦北東部の岩礁域  樺島港外防波堤灯台から真方位348°650m付近
管轄部署 長崎事務所
人の死傷
船舶種類 作業船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年07月30日
概要  本船は、船長が1人で乗り組み、調査員2人(以下「調査員A」及び「調査員B」という。)を乗せ、平成27年1月9日08時30分ごろ長崎市脇岬港を出港し、野母浦北東部における環境調査の底質調査地点のうち、岩礁域にある最初の調査地点(以下「本件調査地点」という。)に向かった。
 本船は、船長が操舵室で立って手動操舵を行い、調査員Aが前部甲板左舷側で調査器具等を準備し、調査員Bが、船首のやり出しで携帯型GPS装置を片手に持ち、事前に緯度経度を登録しておいた本件調査地点までの方位及び距離を見ながら、もう片方の手で合図を行い、船長に位置を指示して誘導し、本件調査地点に北西方から接近した。
 船長は、調査員Bの合図で本件調査地点に着いたことを知り、船首を南東方に向けた態勢で本件調査地点に本船を停留させた。
 調査員Aは、風下側となった前部甲板左舷側で、調査員Bは、風上側となった同甲板右舷側で採泥器と称する調査器具をそれぞれ海中に投入し、本件調査地点で水深約3mの‘海底から砂を採取する作業’(以下「本件採取作業」という。)を開始した。(図1参照)
 本船は、野母浦北東部の岩礁域において、調査員2人が本件採取作業を行い、船長が、後部甲板右舷側で調査員Bからの次の合図を待っていたところ、右舷船尾方からの風を受けて圧流されたので、機関を後進にかけたものの、08時50分ごろ岩礁に乗り揚げた。
 本船は、機関を使用して離礁したが、操舵不能状態で野母浦北東部奥の海岸に向けて圧流され始めたので、船長が水難救難所に救助を依頼し、調査員Aが118番に通報した。
 本船は、船長の指示で調査員Bが船首から投錨したものの、走錨したので、船長が海中に入り、岩の間に錨を入れて錨泊した。
 本船は、来援した僚船により引き出された後、脇岬港の造船所にえい航された。
原因  本事故は、本船が、風力4~5の西北西風が吹き、波高約0.6~1mの波浪が生じている状況下、野母浦北東部の岩礁域において、停留して本件採取作業を実施中、船長及び調査員Aが、危険な岩礁が本件調査地点の風下側にあることに気付かなかったため、風に圧流されて同岩礁に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。