
| 報告書番号 | MA2015-8 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2014年11月21日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 液化ガスばら積船菱安丸漁船第一黒潮丸漁船第二黒潮丸漁船戎丸衝突(漁具) |
| 発生場所 | 山口県徳山下松港第3区 大津島港本浦防波堤灯台から真方位035°1.9海里付近 |
| 管轄部署 | 広島事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | タンカー:漁船:漁船:漁船 |
| 総トン数 | 500~1600t未満:5t未満:5t未満:5t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2015年07月30日 |
| 概要 | A船は、船長Aほか9人が乗り組み、船長Aが操舵スタンド後方に立って手動操舵により操船し、機関長が機関操作に当たり、徳山下松港第3区の黒髪島東方沖の錨地を抜錨し、約11ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で、同港第3区北部にある桟橋に向けて航行を開始した。 船長Aは、中谷ノ瀬戸を北北西進中、右舷船首方約1,800mにC船、その南西方約200mにB船、D船及び漁船1隻を視認し、C船の船尾から伸びる漁具を認めたので、C船は単独でえい網を行いながら南東進し、また、他の3隻はそれぞれが一本釣りを行っていると思い、C船の速力が遅かったこともあり、C船の船首方を通過することとし、徐々に減速し、C船の船首方に向けて右転した。 船長Aは、その後C船が増速したように見え、C船の船首方を通過しようとすると黒髪島北西岸に近づくことになるので、C船の船尾方約50mであれば、漁具の上を安全に通過することができると思い、C船に注意を向けながら左転して北進した。 船長Aは、C船の正船尾方80m付近を通過した平成26年11月21日08時32分ごろ、C船が引いていた漁具が海面から跳ね上がった後、C船が左舷側から転覆するところを認め、直ちに機関を半速力後進とし、C船から落水した乗組員を視認したので、機関を停止した後、付近に投錨し、海上保安庁に118番通報した。 B船は船長Bほか1人が、C船は船長C及び甲板員Cほか1人が、D船は船長Dが漁労長を兼務して1人でそれぞれ乗り組み、運搬船1隻と共に‘いわし船びき船団’(以下「本件船団」という。)を構成し、08時13分ごろ黒髪島北西方沖でいわし2そう船びき網漁を開始した。 B船は、えい網方向に対して右側の引き綱を、C船は、左側の引き綱をそれぞれ引き、両船の間隔を約200mに保ち、両船共に機関を全速力前進にかけ、約1knの速力で南東進した。 船長Cは、操舵室の右舷側の出入口から身体を出し、手動操舵でえい網中、船長Bから無線連絡を受け、黒髪島南方沖を北進するA船を視認した。 船長Dは、B船とC船の中央付近で操業の警戒に当たっていたところ、船長Bからの無線連絡を聞き、黒髪島南方沖を北進するA船を視認し、B船の右舷側に移動し、船首を南東方に向けて待機した。 船長Dは、A船の船首が本件船団の船首方を向いたので、船首を北北東方に向け、A船がB船とC船との間に入って来ないよう注意を促すこととし、A船の左舷方を並走して汽笛を吹鳴した。 船長Cは、船長Bが甲板に出て、A船に向かって手を振って避航を促しているのを見て、同じようにB船とC船との間を航行しないように手を振ったが、A船がC船の船尾方に向けて左転を始めたことを認めた。 C船は、C船側の漁具とA船とが衝突し、漁具ごと左舷船尾方に引かれ、左舷側に傾斜して転覆し、乗組員3人が海に投げ出された。 C船の乗組員3人は、D船に救助され、周南市の福川漁港まで運ばれた後、病院で、船長Cが、歯冠破折及び右口唇挫創等と、甲板員Cが、頚椎捻挫及び右第11肋骨骨折とそれぞれ診断されたが、他の乗組員にけがはなかった。 C船船舶所有者は、船長Dから事故の報告を受け、所属する漁業協同組合に連絡した。 C船は、転覆した状態でB船によって福川漁港にえい航され、漁業協同組合が手配したクレーン船により引き揚げられた。 |
| 原因 | 本事故は、徳山下松港第3区において、A船が北進中、本件船団が2そう船びき網漁を行いながら南東進中、船長Aが、C船が単独でえい網しているものと思い込み、C船の正船尾方80m付近を通過したため、A船の船首部とB船及びC船が引く漁具とが衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:2人(第二黒潮丸船長及び甲板員) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。