
| 報告書番号 | MI2015-7 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2014年04月30日 |
| 事故等種類 | 運航不能(航行設備故障) |
| 事故等名 | 漁船第十八鴻丸運航不能(機関故障) |
| 発生場所 | 千葉県銚子市犬吠埼東南東方沖 犬吠埼灯台から真方位110°360海里付近 |
| 管轄部署 | 横浜事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2015年07月30日 |
| 概要 | 本船は、船長及び機関長(漁労長兼務)ほか4人(日本国籍1人、インドネシア共和国籍3人)が乗り組み、平成26年4月26日07時30分ごろ、まぐろはえ縄漁の目的で銚子港を出港して間もなく、主機の‘潤滑油こし器の目詰まり警告灯’(以下「本件警告灯」という。)が点灯したが、潤滑油こし器のフィルタエレメントを交換したところ、本件警告灯が消えたので、そのまま航行を続け、犬吠埼東南東方沖の漁場で操業中、29日16時30分ごろ、主機の潤滑油圧力低下の警告灯が点灯した。 機関長は、主機を点検し、潤滑油圧力が0.2MPa近くまで低下し、潤滑油ポンプ及び潤滑油圧力調整弁の付近から発生している異音を聴いたが、潤滑油圧力低下の原因が分からず、フィルタエレメントの予備もないことから、付近で操業している僚船から同エレメントを借りることとして主機を停止し、僚船が来援するのを待った。 本船は、30日16時30分ごろ、来援した僚船から受け取ったフィルタエレメントを主機に装着して始動操作を行ったところ、セルモータが作動して間もなく主機が停止し、クランク軸が回らなくなった。 機関長は、機関製造会社の担当者と相談し、主機の運転不能と判断して操業を断念し、僚船にえい航を依頼するとともに海上保安庁に救助を要請した。 本船は、僚船にえい航されて5月5日宮城県気仙沼港に入港し、接岸して主機各部の調査を行った結果、空気冷却器の冷却管に破口を生じており、海水が給気マニホルドを経てシリンダ内に浸入していることが判明するとともに、クランクケース内への漏水があり、機関内部にも錆の発生が認められたことから、主機を陸揚げして開放整備することを決めた。 主機は、全シリンダのピストン及びシリンダライナにかき傷、クランク軸の全主軸受部及び全クランクピン部にかき傷、全シリンダの連接棒大端部の軸受メタルにかき傷、1番シリンダヘッドに亀裂等が確認されたほか、潤滑油ポンプのケーシング及び安全弁並びに潤滑油圧力調整弁の摺動部に偏摩耗が生じていることが判明した。 主機は、空気冷却器の管巣、全シリンダライナ及び潤滑油ポンプ等が新替えされ、潤滑油系統の洗浄が実施された。 |
| 原因 | 本インシデントは、本船が、犬吠埼東南東方沖の漁場で操業中、機関長が、潤滑油圧力の低下に気付き、原因を究明しようとして主機を停止した際、主機の空気冷却器の冷却管に破口を生じ、冷却海水がシリンダ内に浸入していたため、主機の運転ができなくなったことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。