JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-8
発生年月日 2015年02月07日
事故等種類 死傷等
事故等名 旅客船岩田岩利乗組員死亡
発生場所 舞浜大橋南方の旧江戸川河口  15号地南信号所から真方位052°4,400m付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 旅客船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年07月30日
概要  本船は、屋形船で、船長、乗組員A、乗組員B及び乗組員Cが乗り組み、乗客16人を乗せ、旧江戸川の浦安橋近くの係留地を平成27年2月7日18時30分ごろ出発し、毎日開催される打ち上げ花火を見物させようとして、舞浜大橋南方の旧江戸川河口右岸寄りに錨泊した。
 船長は、打ち上げ花火が上がらないので、小雨で中止になったと思い、係留地に戻ることとし、錨を上げるために乗組員Aを船首部の配置につけた。
 船長は、操舵室の天井開口部から上半身を出して操舵に当たり、乗組員Aが船首側の屋根の上に顔を出し、右手を挙げて合図する声が聞こえたので、いつものように錨に付いた泥を洗い流せる位置まで錨を巻き上げ終えたものと思い、主機を前進にかけ、旧江戸川の中央部付近に向けて動き始めた。
 船長は、同じ姿勢で操船を続けていたところ、20時30分ごろ、船首方から叫び声が聞こえたので、乗組員Aに声を掛けたが、乗組員Aから応答がなく、乗組員Bが右舷方に乗組員Aを見付けた様子を見て、海面上に乗組員Aを認めた。
 船長は、主機を止めて乗組員Cと操船を交替し、錨の状態を見ようと船首部に移動して錨が落下していることを認め、伸出している錨索を巻いたところ、乗組員Aが錨索に引っ掛かって沈んだかのように見えたので、錨索を伸ばし、錨索がプロペラに絡まないよう包丁で切断した。
 乗組員Bは、客室の船首側に備えられていた救命胴衣2着を順に乗組員Aに向けて投げたところ、2つ目の救命胴衣が乗組員Aの右手に当たり、乗組員Aが掴んだように見えたが、乗組員Aにそれ以上の動きは見られなかった。 
 本船は、乗組員Cが操船して乗組員Aに近づき、船尾付近に接近した乗組員Aが海面下に沈んでいるところを見て一時的に前進をかけ、浮き上がった乗組員Aを乗客の手を借りて船内に引き上げた。
 乗組員Aは、乗客によって人工呼吸及び心臓マッサージが施され、本船が葛西臨海公園の桟橋に着いた後、救急車で搬送された病院で死亡が確認され、その後、溺死と検案された。
原因  本事故は、夜間、本船が舞浜大橋南方の旧江戸川河口付近において、錨に付いた泥を落とす際、船首部で揚錨作業を行っていた乗組員Aが落水したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(乗組員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。