JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-7
発生年月日 2014年06月24日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船第二十八寶來丸乗組員死亡
発生場所 石川県能登町小木港北北西方沖  能登小木港犬山灯台から真方位327°157.3海里付近
管轄部署 仙台事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 100~200t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年06月25日
概要  本船は、船長、機関長及び甲板員Aほか6人が乗り組み、小木港北北西方沖の漁場において、船首からパラシュート型シーアンカー(以下「パラアンカー」という。)を投入していか一本釣り漁の操業を行ったのち、機関長及び甲板員Aがパラアンカーの揚収作業を開始した。
 甲板員Aは、機関長の指示を受けて船首端付近でロープの絡み等の監視を行い、機関長は、ジャージの上着、青色の合羽ズボン、ゴム長靴及びゴム手袋を身に付け、‘船首甲板左舷側に装備された巻上機’(リールの直径約1.7m、以下「本件巻上機」という。)の機側操作レバー(以下「本件操作レバー」という。)の操作に当たっていた。
 船長は、傘索の端付近まで巻き上げが終わり、本件巻上機の巻上げ速度がゆっくりとなったのを確認した後、僚船の漁獲高についての情報をファクシミリで受信するため、操舵室船尾側の自室に移動した。
 甲板員Aは、船首方を向いてロープを監視していたが、平成26年6月24日04時40分ごろ、急に巻上げ速度が上がり、ほぼ同時に機関長の声が聞こえたので振り返ったところ、機関長が本件巻上機に巻き込まれていたので、本件操作レバーを操作して本件巻上機を停止させた。
 船長は、操舵室に移動したところ、本件巻上機付近で回転する青いものが見えたので、操舵室にある油圧機器のメインスイッチを切って船首甲板に急行した。
 船長は、機関長が頭部を本件巻上機の方に向け、本件巻上機の下に入り込むように甲板上に倒れ、右足を傘索の上に乗せた体勢で、頭部から出血しているのを認め、上甲板下層の漁獲物処理場で作業を行っていた乗組員に命じて機関長を操舵室前に移動させ、負傷状況等を確認させたところ、心肺停止状態であった。
 船長は、本船を小木港に向けて発進させ、衛星電話で海上保安庁に事態を通報したところ、病院に連絡するよう指示を受け、医師に機関長の負傷状況等を話して、既に死亡している旨の説明を受けた。
 機関長は、小木港で病院に搬送され、死因は全身打撲による脳挫傷と検案された。
原因  本事故は、本船が、小木港北北西方沖において、パラアンカーの揚収作業中、機関長が、本件巻上機の機側で本件操作レバーを操作していたところ、本件巻上機に巻き込まれたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(機関長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。