
| 報告書番号 | MA2015-6 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2014年10月03日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 漁船第百七十二榮寶丸漁船第七十八漁進丸衝突 |
| 発生場所 | 北海道利尻町利尻島南南西方の沖武蔵堆付近 仙法志埼灯台から真方位256.5°56.7海里(M)付近 |
| 管轄部署 | 函館事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 漁船:漁船 |
| 総トン数 | 100~200t未満:5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2015年05月28日 |
| 概要 | A船は、船長A及び漁労長Aほか13人が乗り組み、沖武蔵堆付近で沖合底びき網漁の操業を5回行い、6回目の操業を開始した。 A船は、船尾から網を引きながら北進中、船長A及び漁労長Aが、左舷方から接近するB船を認め、B船がA船の船尾方を通過して東進したことを確認した後、機関を極微速力前進として船首を北方へ向け、船長Aが操舵室でGPSプロッターの操作をしながら操業日誌の記載に、漁労長Aが操舵室で操船に、他の乗組員全員が第二甲板で漁獲物の選別作業にそれぞれ当たり、揚網作業を開始した。 船長Aは、目視で付近に漂泊中のB船を認めたが、漁労長Aも気付いているものと思い、その旨を漁労長Aに伝えなかった。 漁労長Aは、B船が東進して何処かへ行ってしまったので付近に他船はいないものと思い、揚網作業を続けていたところ、すけとうだらが大量に獲れた手ごたえを感じたので、操業を切り上げて帰港することとし、平成26年10月3日16時55分ごろ、機関を前進として左舵を取って反転した。 A船は、漁労長Aが十分な量のすけとうだらが漁獲できたかどうか、船尾甲板上に揚げ終えた網の中身を船長Aに確認するよう依頼し、船長Aが操舵室を出て船尾甲板上へ向かった。 A船は、漁労長Aが、もう一度操業を行えば更に大量の漁獲が見込めるものと思い、予定を変更して7回目の操業を行うこととし、徐々に増速して約11.5ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で南南西進して魚群探索を開始した。 漁労長Aは、操舵室後部に設置している魚群探知機を見て魚群探索をしながら操船を行い、ふと右舷前方を振り返ったところ、B船が見えたと同時に軽い衝撃を感じた。 船長Aは、船尾甲板上で網の確認をしていたところ、A船の右舷船首とB船の右舷船尾が衝突したことに気付き、操舵室に戻ってGPSプロッターで現在位置と17時00分ごろであることを確認した。 B船は、船長Bほか4人が乗り組み、沖武蔵堆付近でいか一本釣り漁の魚群探索のため東進中、船長Bが前方を北進するA船を認め、A船は船尾から網をえい航して操業を行っているので、十分な距離をとってA船の船尾方を通過した。 B船は、しばらく東進したが魚影が見当たらないので反転して速力約7knで西進し、16時50分ごろ、A船を通過した場所付近に戻ってシーアンカーを船首から投下し、機関を中立として船首を北北西方に向けて漂泊した。 船長Bは、操舵室内右舷側に立って操業の準備をしていたところ、B船の北北東方0.57M付近で船首を北方に向けて漂泊中のA船を認め、A船が揚網作業中であるのでB船に接近して来ることはないものと思い、操業の準備を続けた。 船長Bは、A船が左回頭して反転し、南南西進してB船に向けて接近していることに気付いたが、先刻、B船がA船の船尾方を通過したことに対して、何かの苦情を言いに来るものと思った。 B船は、船長Bが、A船が更に接近するのでB船に気付いていないものと思い、拡声器で叫んで作業灯を点灯させてモーターホーンを何度も吹鳴したが、なおもB船の操舵室付近に向けて接近するので、衝突の危険を感じて機関を前進としたが、その右舷船尾とA船の右舷船首が衝突した。 B船は、船長Bが漁労長Aと拡声器で対話をした後、海上保安部に通報し、A船に伴走されて自力で北海道稚内市稚内港へ入港した。 |
| 原因 | 本事故は、沖武蔵堆付近において、A船が南南西進中、B船が漂泊中、漁労長Aが、操舵室後部の魚群探知機を見て魚群探索に意識を集中し、見張りを行っていなかったため、前路で漂泊中のB船に気付かず、B船に向けて航行し、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。