JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MI2015-3
発生年月日 2013年10月23日
事故等種類 運航不能(航行設備故障)
事故等名 漁船第三信得丸運航不能(機関故障)
発生場所 沖縄県糸満市喜屋武岬南方沖  喜屋武埼灯台から真方位176°343.4海里(M)付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年03月26日
概要  本船は、操縦者ほか7人(日本国籍3人、インドネシア共和国籍4人)が乗り組み、まぐろはえ縄漁業の操業を終え、漁獲物約16tを積載し、台風が接近している状況下、喜屋武岬南方沖を沖縄県那覇市泊漁港に向けて航行した。
 本船は、平成25年10月23日10時ごろ、操舵室に設置された主機遠隔操縦装置の監視盤が潤滑油圧力低下の警報を発し、同時に機関室で潤滑油こし器の閉塞を表示するランプが点灯した。
 操縦者は、主機を停止し、潤滑油こし器のフィルタエレメントを取り替え、11時30分ごろ、主機を始動して各部を点検していたところ、機関室に煙が充満したため、主機を再び停止した。
 本船の乗組員は、煙の発生場所を確認するため、機関室の煙が収まるのを待って再び主機を始動しようとしたところ、始動できず、セルモータから出ている煙を認めた。
 操縦者は、主機のセルモータを開放したところ、セルモータ内部の結線等が焼損しており、修理できないので、主機の運転を断念した。
 操縦者は、船内電源を確保するため、非常用発電機の運転を試みたものの、セルモータが作動せず、船内電源の供給が停止し、無線装置の使用ができなくなったので、16時00分ごろ衛星非常用位置指示無線標識(EPIRB)による遭難信号を発信し、20時45分海上保安庁の捜索機の飛来を確認した。
 本船は、24日に非常用発電機の運転が可能となり、船内電源の供給が開始され、無線装置の使用も可能となった。
 本船は、船舶所有者により、タグボートによるえい航が検討されたものの、手配がつかず、台風が間近に接近していたことから、25日12時00分ごろ、来援した巡視船によるえい航が開始され、沖縄県宮古島市平良港沖で船舶所有者手配の僚船に引き継がれ、30日15時30分宮古島市荷川取漁港に入港した。
 本船は、主機のセルモータを交換し、自力で泊漁港へ向けて出航し、11月4日泊漁港に入港して主機及び非常用発電機の点検が行われ、異常のないことが確認された。
原因  本インシデントは、本船が、操業を終えて喜屋武岬南方沖を北進中、主機の潤滑油こし器のフィルタエレメントを交換して主機を始動した際、セルモータが焼損したため、主機の始動ができなくなったことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。