
| 報告書番号 | MA2015-4 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年10月16日 |
| 事故等種類 | 乗揚 |
| 事故等名 | 貨物船THOR GLORY乗揚 |
| 発生場所 | 千葉県館山市館山湾 館山市所在の館山飛行場灯台から真方位269°3,300m付近 |
| 管轄部署 | 横浜事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | 貨物船 |
| 総トン数 | 10000~30000t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2015年03月26日 |
| 概要 | 本船は、船長ほか15人(全員フィリピン共和国籍)が乗り組み、平成25年10月15日07時30分ごろ伊豆大島東方沖を中華人民共和国天津港に向け、空倉で航行中、台風第26号の接近に伴う荒天を避けるため、東京湾海上交通センター(以下「東京マーチス」という。)に館山湾への緊急入域を申請し、09時00分ごろ許可を得て館山湾に向かい、12時00分ごろ館山飛行場灯台から319°(真方位、以下同じ。)1.9海里(M)付近に右舷錨を投下し、錨鎖5節を水際まで繰り出して錨泊を始め、機関をスタンバイの状態で守錨当直体制とした。 船長は、16日00時30分ごろ船橋当直の二等航海士から走錨しているとの報告を受け、機関を使用して揚錨した後、01時20分ごろ、館山飛行場灯台から309°2.06M付近に右舷錨を投下し、錨鎖7節を水際まで繰り出して錨泊を再開した。 一等航海士は、船橋当直していた04時10分ごろ、東京マーチスからVHF無線電話により、本船が走錨しているとの連絡があったことから、直ちに船長に報告した。 船長は、報告を受けて直ちに昇橋したところ、本船が投錨地点から北西方700m付近まで走錨していることを認め、機関を始動し、04時20分ごろに揚錨を開始した。 船長は、05時18分右舷錨を揚錨し終えて船首が風に立つよう、右舵一杯を取って機関を全速力前進にかけ、船首スラスタを使用したが、前進も右転もできず、東寄りから北寄りに風向が変化するとともに、風勢が増大して操船が困難となり、右舷錨を投下して錨鎖2節を繰り出したものの、本船は、暴風を右舷正横に受けて南西方に圧流され、06時12分ごろ館山飛行場灯台から269°3,300m付近に乗り揚げた。 本船は、更に南方に圧流され、館山市浜田地区の海岸の北方150m付近で停止した。 船長は、乗揚直後に航海船橋から階下の船長室に向かう際、足を滑らせて階段の最上段から最下段の床面まで転落したことから、乗組員が海上保安庁に救助を要請し、出動した海上自衛隊のヘリコプターによって吊り上げられて病院に搬送され、頭部裂創、頸椎及び脊柱圧迫骨折と診断された。 本船は、10月21日15時15分ごろタグボート4隻による引き出し作業で離礁し、えい航されて館山湾北部に錨泊を行い、損傷箇所の確認及び応急修理が行われ、23日夕方中華人民共和国上海に向けて出航した。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、本船が、館山湾で錨泊中、台風第26号の接近に伴って風向が変化するとともに、風勢が増大する状況下、走錨を認めた船長が、揚錨し、機関を前進にかけて航行を開始したものの、操船困難となったため、南西方に圧流されて館山湾で乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:1人(船長) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。