JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-3
発生年月日 2014年05月15日
事故等種類 衝突
事故等名 漁船第八栄福丸漁船神松丸衝突
発生場所 石川県門前町鹿磯漁港南西方沖  門前町所在の鹿磯港新第1防波堤灯台から真方位231°2.6海里(M)付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 漁船:漁船
総トン数 5~20t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年02月26日
概要  A船は、船長Aほか2人が乗り組み、約8~9ノットの対地速力とし、自動操舵により、鹿磯漁港南西方沖の漁場に向けて南西進していた。
 船長Aは、3Mレンジで、0.5Mの固定距離マーカーを表示させたレーダー及びGPSプロッターを作動させ、船首方に1隻、右舷正横後方にA船よりも速い同航船1隻と共に航行していた。
 船長Aは、操舵室の椅子に腰を掛けたり、椅子から立ったりしながら、船間距離を保つため、右舷方を同航する漁船に意識を向けていたところ、平成26年5月15日10時58分ごろ、鹿磯漁港南西方沖において、ドーンという音が聞こえ、何かに乗り揚がった感じがすると同時にB船の船体が左舷船首付近に見え、A船の船首部とB船の右舷船尾部とが衝突したことを知った。
 船長Aは、直ちに機関を後進に掛けて行きあしを止めた後、B船に戻って救命浮環を投下し、横倒しとなったB船の前部にいた船長BをA船に引き上げ、石川県漁業協同組合門前支所に救急車の手配を依頼した後、鹿磯漁港に向かった。
 B船は、船長Bが1人で乗り組み、鹿磯漁港南西方沖の漁場に刺し網を投入した後、船首を西南西方に向けて機関を中立として漂泊し、船首甲板右舷側に備えた揚網機後方の船倉の上に船首方を向いて立ち、07時30分ごろ、揚網機を使用して揚網を始めた。
 船長Bは、刺し網から漁獲物を外したり、漁場に向かういか釣り漁船数隻がB船付近を通過するのを見たりしながら揚網を続け、あと約1時間で揚げ終える状況となり、次々と揚がる漁獲物を網から外すため、顔を下に向けて漁獲物を刺し網から外す作業に夢中になっていたところ、エンジン音が聞こえたので振り向き、A船が間近に迫っていることに気付いたものの、どうすることもできず、B船の右舷船尾部とA船の船首部とが衝突した。
 船長Bは、衝突と同時に左舷側に転覆したB船の下敷きになったものの、間もなく船体が約90゜まで向き直ったので、右舷船首部付近にはい上がった後、A船に救助された。
 B船は、間もなく沈没した。
 船長Bは、頭部に裂傷、腰部に打撲を負い、A船により鹿磯漁港に移送され、救急車で病院に搬送された。
原因  本事故は、鹿磯漁港南西方沖において、A船が南西進中、B船が漂泊して揚網中、船長Aが、船間距離を保つため、右舷方を同航する漁船に意識を向けていたため、B船に気付かずに航行し、また、船長Bが、刺し網から漁獲物を外すことに意識を集中していたため、A船に気付かずに漂泊を続け、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(神松丸船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。