JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-3
発生年月日 2014年06月07日
事故等種類 死傷等
事故等名 貨物船由良丸乗組員負傷
発生場所 茨城県鹿島港の中国木材岸壁付近  茨城県神栖市所在の鹿島液化ガス共同備蓄基地シーバース灯から真方位264°2.2海里付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 貨物船
総トン数 500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年02月26日
概要  本船は、船長、航海士A及び航海士Bほか3人が乗り組み、鹿島港の中国木材岸壁(以下「本件岸壁」という。)に左舷着けした状態から他の岸壁に移動するため、船長が船橋で操船を行い、船首甲板において、航海士Aが作業の指揮を執り、航海士Bが係船ウインチの操作に就いて離岸作業を開始した。
 船長は、右舷方から風力5の風を受けている状況下、船首を右に振るようにバウスラスタを作動させるとともに、舵(シリングラダー)を左一杯に取って機関を前進にかけて本船を本件岸壁から並行に離す一方、本船が前進して本件岸壁の船首方にある浅所に乗り揚げないように、おもてスプリング(係留時に船首から後方にとる係船索、以下「本件係船索」という。)1本を残すこととした。
 船長は、操船を行いながら、航海士Aに対して本件係船索の操作方法をマイクで指示し、航海士Aは、左舷船首の本件係船索が通るフェアリーダの横から本件係船索の状態を確認しながら、航海士Bに指示をしていた。
 本船は、バウスラスタの出力を少し下げて機関の出力を増し、岸壁から約船幅分離れた時、緊張していた本件係船索からピシッと音がしたので、航海士Aが貨物倉のハッチコーミング脇の左舷通路へ待避し、航海士Bが係船ウインチを操作して本件係船索を伸ばしたものの、平成26年6月7日11時00分ごろ本件係船索が破断した。
 航海士Aは、船内に跳ね返った本件係船索が当たり、その場に倒れた。
 船長は、航海士Bから本事故の報告を受け、機関長へ状況を確認するように指示を出し、本船を再び本件岸壁へ着け、機関長が救急車を要請した。
 航海士Aは、救急車で病院に搬送され、左大腿轢断、右大腿骨遠位端開放骨折等と診断された。
原因  本事故は、本船が、鹿島港の本件岸壁において、風力5の風を右舷側から受ける状況下、本件係船索1本を残し、左舷着けの状態からバウスラスタ、シリングラダー及び機関を操作して離岸作業中、船尾をより右に振り出そうとして機関の出力を増した際、緊張していた本件係船索が破断したため、船内に跳ね返った本件係船索が航海士Aに当たったことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(航海士)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。