JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MI2015-2
発生年月日 2014年06月13日
事故等種類 運航不能(航行設備故障)
事故等名 漁船第十一八幡丸運航不能(機関故障)
発生場所 宮城県石巻市金華山南東方 1,427海里付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 100~200t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年02月26日
概要  本船は、船長及び機関長ほか13人が乗り組み(日本国籍6人、インドネシア共和国籍9人)、まぐろはえ縄漁のため宮城県気仙沼市気仙沼漁港を出港し、金華山南東方沖の漁場へ向け航行中、平成26年6月13日22時55分ごろ、機関室からガスが噴き出すような異音を発した。
 機関長は、主機を点検したところ、6番シリンダの吸気弁のプッシュロッドが曲損して外れていたので、主機を停止し、船舶所有会社の担当者に主機の状況を連絡した。
 船舶所有会社の担当者は、機関修理会社の担当者に連絡を取り、主機の点検箇所についての助言を受け、機関長に伝えた。
 機関長は、機関修理会社等と連絡を取りながら、主機の各部を点検したところ、給気管に水がたまり、‘6番シリンダの排気弁’(以下「本件排気弁」という。)の弁傘部の割損及びシリンダライナに傷を認め、また、潤滑油こし器に金属粉の混入が認められたことから、主機の運転は、困難であると判断した。
 船舶所有会社担当者は、16日に本船からの連絡を受け、本船が運航不能であることを、海上保安署及び漁業組合に連絡し、救助を要請した。
 本船は、16日18時50分ごろ付近の海域にいた僚船によってえい航され、その後、来援したタグボートに引き継がれ、28日11時30分ごろ気仙沼漁港に入港した。
 主機は、入港後、機関修理会社によって開放され、割損した本件排気弁の弁傘部の破片が、6番シリンダのシリンダヘッドの冷却水通路まで突き刺さり破口を生じ漏水を起こさせ、ピストンは打痕を生じていたが、シリンダライナの傷は浅く、ジャケット部には達していないことが判明した。
 機関修理会社は、開放結果を受けて本件排気弁の弁傘部の破片が、他のシリンダへ侵入していることを懸念し、全シリンダのシリンダヘッドと6番シリンダのピストン、過給機、空気冷却器等を陸揚げし、点検整備を実施したが、金属粉の発生源を特定できなかったことから、1~5番シリンダのピストンを抜き出し、航海中に確認した6番シリンダ以外のクランクピン軸受メタル及び主軸受メタルの点検及び整備を実施した。
原因  本インシデントは、本船が、金華山南東方沖を南東進中、主機の本件排気弁の弁傘部が割損したため、その破片がピストンとシリンダヘッドの間で挟撃されて異音を発生するとともに、シリンダヘッドに突き刺さって冷却水通路に破口を生じ、冷却水が漏れて主機の運転ができなくなったことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。