
| 報告書番号 | MA2015-1 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年12月05日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 液体化学薬品ばら積船第十菱化丸漁船大栄丸衝突 |
| 発生場所 | 関門港六連島区 山口県下関市所在の六連島灯台から真方位094°2,100m付近 |
| 管轄部署 | 門司事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | タンカー:漁船 |
| 総トン数 | 200~500t未満:5t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2015年01月29日 |
| 概要 | A船は、船長Aほか4人が乗り組み、濃硝酸約292tを積載し、関門港六連島区において錨泊中、関門港若松第1区の企業岸壁に向かうため、平成25年12月5日06時20分ごろ主機を始動して抜錨準備を始めた。 船長Aは、単独で船橋当直に就き、乗組員3人を船首に配置して抜錨作業に当たらせていたところ、2海里レンジで使用していたレーダーの映像及び目視により、山口県下関市所在の彦島大橋方面からA船の西側海域に向けて北北西進するB船、及びB船の右舷やや船尾方に続航するもう1隻の小型船舶(以下「C船」という。)を認めた。 船長Aは、06時25分ごろ抜錨したので、法定灯火を表示し、主機を微速力前進にかけ、240°(真方位、以下同じ。)の針路に向けようとして右回頭しながらB船及びC船の動静の監視を行った。 船長Aは、定針した頃、VHF無線電話で関門海峡海上交通センターに、A船が関門航路に入り関門港若松第1区に向かう旨の動静連絡を行ったところ、関門航路西口沖から南進して関門航路に入る1隻、及び関門航路内を北東進して六連島東側の錨地に向けて航行する1隻の存在を知らされるとともに、関門航路内で南進船の進路を妨げないようにとの連絡を受けた。 船長Aは、南進船の速力が約13ノット(kn)(対地速力、以下同じ。)であることを確認した頃、左舷方から接近していたC船が、A船の船尾方を通過するように右転したので、B船もC船と同様に右転してA船の船尾方を通過するものと思った。 船長Aは、B船から視線を外して後ろを向き、通信を終えたVHF無線電話の受話器を操舵室後壁の架台に戻して船首方に視線を向け、南進船の船尾方を通過するつもりで260°の針路へと右転を始めたところ、左舷船首方250m付近にB船を認め、汽笛を連続吹鳴するとともに主機を中立とし、その後、全速力後進としたが、06時30分ごろA船の船首とB船の右舷とが衝突した。 B船は、船長Bが1人で乗り組み、前部魚倉に氷約30~40kgを積み、06時ごろ関門港下関区の下関漁港を出港し、手動操舵により、約5~6knの速力で法定灯火を表示して漁場に向け航行中、彦島大橋を通過した頃、船長Bが、右舷船首方に見えるA船を含む5、6隻の船舶が関門港六連島区に錨泊していることを認めた。 船長Bは、過去、本事故発生海域を北北西進中、針路設定の目標とする関門航路第3号灯浮標を見失い、同灯浮標の東方にある人工島周辺海域に迷い込んだ経験があったので、左舷船首方に見える同灯浮標に注意を向けて北北西進していたところ、右舷船首方10m付近に接近したA船を認め、直後に主機を中立としたがA船と衝突した。 船長A及び船長Bは、互いに負傷者が生じていないこと及び自力航行が可能であることを確認し、船長Aが、海上保安庁に事故の発生を通報した後、両船共に事故発生場所で待機して事後の措置に当たった。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、関門港六連島区において、A船が西南西進中、B船が北北西進中、船長Aが、B船はA船の船尾方を通過するように右転するものと思い込み、関門航路西口沖から南進して関門航路に入航する船舶との関係に注意を向け、また、船長Bが、錨泊中のA船が航行を開始することはないものと思い込み、関門航路第3号灯浮標に注意を向けていたため、船長A及び船長Bが共に互いの船舶が接近していることに直前まで気付かず、A船とB船とが衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。