JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2015-1
発生年月日 2014年07月18日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 貨物船SM3衝突(橋脚)
発生場所 山口県宇部市宇部港(興産大橋)  宇部港西防波堤灯台から真方位284°1,630m付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2015年01月29日
概要  本船は、船長(以下「本件船長」という。)ほか9人が乗り組み、空船で宇部港内の工業運河の岸壁に向け、約7~8ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で先導船(エスコートボート)の約200m後方を北北東進していた。
 本件船長は、操舵室の前面中央窓付近で双眼鏡を使用して見張り及び操船指揮を行い、二等航海士が操舵に就き、機関長が遠隔操縦レバー操作を担当し、一等航海士が船首楼甲板で着岸の準備をしていた。
 本船は、通常の進路どおり、宇部港の興産大橋のP5橋脚とP6橋脚の間を通航しようとして近づいた際、本件船長が、P5橋脚とP6橋脚間の北方に4隻の小型漁船が操業していることを認め、直進するか進路を変えるべきかと迷い、二等航海士に出す操舵の指示を躊躇した。
 本件船長は、興産大橋の手前約260mに接近した際、進路を変えることに決め、二等航海士に左舵20°を指示し、興産大橋のP4橋脚とP5橋脚の間に本船を向けたが、橋脚間を安全に通過することができないと思い、続いて微速力後進として本船を停止させようとしたが、行きあしが止まらないので、全速力後進に変え、船首楼甲板の一等航海士へ投錨するようにマイクで指示した。
 一等航海士は、着岸準備のため、右舷錨の投錨準備をしていたので、本件船長の指示を聞いて右舷錨を投錨し、錨鎖を約1.5節(約35m)延出して止めた。
 本件船長は、右舷錨を投錨したことにより、本船が時計回りに回頭し、機関室の船尾にある燃料タンクが橋脚に衝突するかもしれないと思い、回避しようとして左舵一杯(舵角35°)を取るよう、二等航海士に指示したところ、平成26年7月18日07時09分ごろ約1knの速力で本船右舷船首がP5橋脚に衝突した。
 本船は、本事故後、すぐに後進して興産大橋から離れ、本件船長が代理店及び先導船に衝突したことを連絡し、一等航海士が損傷状況を調べた。
 本船は、宇部港岸壁において、破口部の応急修理を行い、貨物を積載せずに大韓民国へ向かった。
原因  本事故は、本船が、宇部港の興産大橋下を通航しようとして北北東進中、本件船長が、進路上の興産大橋のP5橋脚とP6橋脚間の北方に4隻の漁船を認め、取るべき進路を考えており、興産大橋に接近して変針しようとしたため、橋脚を安全に通過することができないと思い、停船しようとし、後進をかけ、錨の投下を行ったものの、行きあしが止まらず、P5橋脚に衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。