JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-12
発生年月日 2013年04月25日
事故等種類 衝突
事故等名 自動車専用船あさか2漁船桜丸衝突
発生場所 広島県呉市尾久比島南方沖  呉市所在の鴨瀬灯台から真方位201°2,100m付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 貨物船:漁船
総トン数 1600~3000t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年12月18日
概要  A船は、船長A及び二等航海士Aほか8人が乗り組み、車両116台を積載し、広島県大竹市所在の安芸白石灯標付近を南進中、平成25年4月25日10時30分ごろ霧で視界制限状態となった。
 船長Aは、11時00分ごろ、食堂の窓から外を見て濃霧となっていることを知ったが、船橋当直者がいつもどおりに操船していれば、支障ないものと思い、来島海峡通航時の操船指揮に備えて休息を続けた。
 二等航海士Aは、11時00分ごろ、船橋当直に就き、甲板手を見張り及び操舵に当たらせ、視界制限状態となっていたが、来島海峡に近づくまで船長Aに休息してもらおうと思い、船長Aに視界制限状態となっていることを報告しなかった。
 二等航海士Aは、12時11分ごろ、鴨瀬灯台から225°(真方位、以下同じ。)2.2海里(M)付近において、約066°の針路、約15.5ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で自動操舵によって航行中、左舷船首5°1.4M付近にB船のレーダー映像を探知した。
 二等航海士Aは、B船と互いに左舷を対して通過できるものと思い、針路及び速力を保持して航行を続けていたところ、B船のレーダー映像がA船に接近していることに気付き、衝突の危険を感じて手動操舵に切り替え、右舵15°を令したが、12時16分ごろ、尾久比島南方沖において、A船の左舷中央部とB船の船首部とが衝突した。
 B船は、船長Bほか1人が乗り組み、尾久比島南方沖で底びき網漁による操業中、09時ごろから視界が徐々に悪化して視界制限状態となり、レーダーが故障していたが、船長Bは、他船の霧中信号が聞こえれば、行きあしを止めればよいものと思い、えい網と揚網を繰り返して操業を続けた。
 船長Bは、揚網を終えた後、12時13分ごろ南南西方に向けて約3.0knの速力で投網を始め、同じ速力でえい網しながら南南西進中、12時16分ごろA船と衝突した。
 船長Bは、海上保安庁に通報したところ、事故発生場所付近で待機するように指示を受けた。
 船長Bは両膝に打撲を、甲板員Bは顔面に打撲をそれぞれ負った。
原因  本事故は、霧で視界制限状態となった尾久比島南方沖において、A船が東北東進中、B船が底びき網をえい網しながら南南西進中、二等航海士Aが、レーダーで探知したB船と互いに左舷を対して通過できるものと思い込み、針路及び速力を保持して航行を続け、また、船長Bが、他船の霧中信号が聞こえれば、行きあしを止めればよいものと思い、レーダーが故障した状態でえい網を続けていたため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:2人(桜丸船長及び桜丸甲板員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。