
| 報告書番号 | MA2014-11 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2014年03月23日 |
| 事故等種類 | 衝突(単) |
| 事故等名 | 旅客フェリー第十こふじ衝突(防波堤) |
| 発生場所 | 広島県広島港 広島県広島市所在の広島港似島家下防波堤北灯台から真方位218°20m付近 |
| 管轄部署 | 広島事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 旅客船 |
| 総トン数 | 200~500t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年11月27日 |
| 概要 | 本船は、船長ほか3人が乗り組み、運航管理者が同乗し、旅客20人を乗せ、車両6台を積み、船長が、操舵室の似島側となる船尾側操縦盤を使用して操船に当たり、副操縦ハンドルを後進位置に入れ、平成26年3月23日11時30分ごろ広島港第3区内にある似島西岸の桟橋(以下「似島桟橋」という。)を離桟し、広島港宇品桟橋に向かった。 船長は、本船が似島桟橋から約5m離れた頃、機関の回転数を上げようとし、船尾側操縦盤の主操縦ハンドルを後進位置に入れたところ、機関の操縦ができなくなった。 運航管理者は、出港作業を終えて昇橋したところ、船長から機関の操縦関係に異常が発生しているとの報告を受け、船尾側操縦盤の主操縦ハンドルが後進位置に入っていることを確認後、船首側操縦盤に移動し、船首側操縦盤で操縦できるよう、操縦権選択照光式ボタンを押したが、操縦権が船首側操縦盤に切り替わらず、船尾側操縦盤及び操舵室の宇品側となる船首側操縦盤の主機関遠隔制御システムの異常を知らせる警報ブザーが吹鳴した。 船長は、警報ブザーが吹鳴している際、船尾側操縦盤の主操縦ハンドル及び副操縦ハンドルを中立位置に入れたため、操縦権が、操縦権選択照光式ボタンを押していた船首側操縦盤に移り、警報ブザーの吹鳴が止まった。 船長は、無意識のうちに副操縦ハンドルを中立位置に入れており、同ハンドルが後進に入っていたことを確認していなかった。 運航管理者は、船首側操縦盤から船尾側操縦盤に移り、主操縦ハンドル及び副操縦ハンドルを操作し、それぞれ前進及び後進位置に入れたが、機関を操縦できなかった。 運航管理者は、本船が広島港の似島家下防波堤(以下「本件防波堤」という。)まで約30mに接近したとき、車両甲板に降りて甲板員に対し、機関室に異常がないかどうかを確認するように機関長へ伝えるように指示し、再び昇橋したところ、指示を伝えた甲板員が昇橋したので、再び同人を機関室に行かせ、機側による操縦に切り替えて機関を前進(似島桟橋側へ航行)に入れるように機関長へ伝えさせた。 本船は、本件防波堤まで約5mに接近したとき、機側操縦で機関が似島桟橋側に向かうように前進に入ったが、11時35分ごろ、行きあしが止まりかけたとき、船首部が本件防波堤と衝突した。 船長及び運航管理者は、船体の損傷、浸水の有無、本件防波堤の損傷の有無、程度を確認し、航行に支障のないことを確認した上、海上保安庁及び運輸局に事故の通報を行い、機側操縦で航行して広島港宇品桟橋に着桟した。 |
| 原因 | 本事故は、本船が、広島港の似島桟橋で離桟作業中、操舵室の船尾側操縦盤の副操縦ハンドルを後進位置として離桟した後、船尾側操縦盤の主操縦ハンドルを後進位置に入れたところ、機関の操縦ができなくなり、運航管理者が、操縦権を船首側操縦盤に切り替えようとしたものの、船首側操縦盤に操縦権が移らず、その後、船長が船尾側操縦盤の2本のハンドルを中立にしたため、船首側操縦盤に操縦権が移り、船尾側操縦盤で機関を操縦しようとしたものの、機関の操縦ができなくなり、機側操縦に切り替え、減速したが、船首部が本件防波堤と衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。