
| 報告書番号 | MA2014-11 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2011年05月11日 |
| 事故等種類 | 衝突 |
| 事故等名 | 貨物船第八浪花丸貨物船天狗丸衝突 |
| 発生場所 | 広島県福山市田島南方沖 福山市所在の箱崎港箱崎一文字防波堤南灯台から真方位198°1,880m付近 |
| 管轄部署 | 広島事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船:貨物船 |
| 総トン数 | 100~200t未満:100~200t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年11月27日 |
| 概要 | A船は、前任の船長A、一等航海士(以下「船長A」という。)及び機関長Aが乗り組み、鋼材約576tを積載して岡山県笠岡市白石瀬戸で停船し、前任の船長Aが、用事があって下船するので、船長職を引き継ぐ旨を船長Aに告げ、平成23年5月11日16時00分ごろ、迎えに来た知人の小型船に乗って下船し、船長Aが、船長職を引き継いで単独の船橋当直に就き、航行を始めた。 船長Aは、周囲に薄く霧がかかっていたので、法定灯火の表示を行い、機関を回転数毎分(rpm)315~320の全速力前進にかけて速力(対地速力、以下同じ。)約9.8ノット(kn)とし、3海里(M)レンジのヘッドアップに調整したレーダーにより、エコートレイル機能を活用して監視しながら、手動操舵で西南西進中、視界が徐々に悪化して福山港で視程約1.0~1.5Mとなった。 船長Aは、福山市阿伏兎瀬戸の手前に達したとき、霧で視界が急速に悪化して視程約100mとなり、レーダー画面で船首輝線の右側約2MにB船の映像を探知したので、レーダーのレンジを1.5Mに切り替え、機関回転数を約20下げて速力約8.8knとしたが、霧中信号を行わずに航行を続けた。 船長Aは、B船のレーダー映像が船首輝線の右側に見えていたので、B船と右舷を対して通過することとし、阿伏兎瀬戸の南方沖を通過して針路を少しずつ左に変え、同瀬戸の西に位置する田島南方沖の漁具で挟まれた水路(以下「本件水路」という。)の左側寄りを針路約244°(真方位、以下同じ。)で航行したが、B船のレーダー映像が依然船首輝線の右側に見えており、B船との通過距離が近くなりそうだったので、少し離そうと思い、針路を約5°~10°左に変えて航行を続けた。 船長Aは、B船が接近してレーダー画面で識別できなくなったので、衝突の危険を感じ、急いで左舵約20°を取って回頭中、B船を目前に認め、機関を全速力後進としたが、17時08分ごろ、田島南方沖において、A船の船首部とB船の左舷前部とが衝突した。 船長Aは、衝突後、船首に移動して船体の損傷を確認し、機関長Aが会社に連絡した。 B船は、船長B及び機関長Bの2人が乗り組み、機関を350~355rpmの全速力前進にかけて速力約11.7~11.8knとし、福山市当木島沖に達したとき、視界が、霧のため、急速に悪化して視程約200mになった。 船長Bは、法定灯火の表示を行い、昇橋していた機関長Bを見張りに当たらせ、機関を320rpmとし、速力約10.1~10.2knに減速するとともに、手動操舵に切り替え、自動信号装置による霧中信号を始め、聴覚による見張りの効果を高めるため、船橋の左右ドアを開放して東北東進した。 船長Bは、田島南西端の南方沖で針路を約067°とし、レーダーをkm表示でオフセンターを使用して約4.5km前方まで表示できるヘッドアップに調整を行い、エコートレイル機能を活用して監視しながら、本件水路の中央ないし右側寄りを航行した。 船長Bは、レーダー画面で船首輝線の左3°~5°4.5km付近にA船を初認して霧中信号を手動でも行い、A船のレーダー映像が船首輝線に接近して来るので、その都度、小刻みに約3°~5°右に変針を続け、A船を目前に見て右舵一杯を取り、続けて機関を全速力後進としたが、A船と衝突した。 機関長Bは、17時12分ごろ海上保安庁へ118番通報し、その後、運航会社に事故発生を報告した。 |
| 原因 | 本事故は、霧で視界制限状態となった田島南方沖の本件水路において、A船が西南西進中、B船が東北東進中、船長Aが、B船のレーダー映像が船首輝線の右側に見えていたので、B船との通過距離を広げようとして左転を行い、本件水路の左側に寄って航行し、また、船長Bが、船首輝線の左側にA船のレーダー映像を認め、A船のレーダー映像が船首輝線に接近して来るので、その都度、約3°~5°右に変針を続けて航行したため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。