JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-11
発生年月日 2014年06月23日
事故等種類 施設等損傷
事故等名 港湾業務艇ふよう定置網損傷
発生場所 北海道大樹町大樹漁港北東方沖  大樹町所在の大樹港西防波堤灯台から真方位060°4.2海里(M)付近
管轄部署 函館事務所
人の死傷
船舶種類 公用船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年11月27日
概要  本船は、船長、甲板員A及び甲板員Bが乗り組み、北海道豊頃町大津漁港の港湾施設の点検業務を終え、広尾町十勝港へ向け、針路約170°~180°(真方位、以下同じ。)、対地速力約13ノットで航行した。
 甲板員Aは、甲板員Bから操船を引き継ぎ、針路を陸岸に沿って十勝港へ向く約220°とし、操舵室の舵輪の前に立って手動操舵で操船に当たり、船長は、操舵室後部右舷側の座席に、甲板員Bは、同左舷側の座席にそれぞれ腰を掛けて周囲の見張りに当たった。
 甲板員Aは、事前に船長及び甲板員Bから、大津漁港と十勝港間の大樹町大樹漁港北東方沖の沿岸に、長さ約3,200mのさけ定置網(以下「本件定置網」という。)が南東方に向けて設置されており、これを避けるために陸岸から最低でも約2.2Mの距離を離して航行するよう指示を受けていた。
 甲板員Aは、天気が良く、視界も良かったので、本件定置網を見落とすことはなく、本件定置網を目視で認めてから左転すれば、本件定置網を避航できるので、約2.2Mより少し陸岸寄りを航行しても大丈夫と思い、陸岸に向けて右転した。
 甲板員Aは、レーダー等を使用して船位の確認を行わずに航行を続けていたところ、甲板員Bから陸岸に接近し過ぎているので沖側へ向けて針路を取るように助言を受け、沖側へ左転して針路を修正した。
 船長及び甲板員Aは、甲板員Bの助言どおり沖側へ向けて変針した後、航海計器で船位の確認を行わずに続航し、もうすぐ本件定置網が見えてくる頃と思っていたところ、甲板員Bが前方の本件定置網に気付いて大声で叫び、甲板員Aは慌てて機関を中立とし、更に後進としたが、平成26年6月23日11時40分ごろ、本船が、本件定置網に進入した。
 本船は、推進器翼に本件定置網のロープが絡んで航行不能となり、船長が携帯電話で運航会社に連絡し、運航会社が本件定置網の所有者が所属する漁業協同組合、海上保安部等に通報し、来援した漁船2隻にえい航されて大樹漁港へ入港した後、潜水士にロープを除去されて自力で十勝港へ戻った。
原因  本事故は、本船が、大樹漁港北東方沖を南西進中、甲板員Aが、本件定置網を目視で認めてから左転すれば避航できると思い、陸岸寄りを本件定置網に向けて航行したため、本件定置網に進入したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。