JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2016-8
発生年月日 2014年11月15日
事故等種類 衝突
事故等名 貨物船YONG SHENG Ⅶ 砂利採取運搬船第十八北栄衝突
発生場所 沖縄県金武中城港中城湾新港 金武中城港中城新港東防波堤西灯台から真方位311°1,500m付近
管轄部署 事務局
人の死傷
船舶種類 貨物船:貨物船
総トン数 1600~3000t未満:500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2016年08月25日
概要  貨物船YONG SHENG Ⅶは、船長ほか13人が乗り組み、沖縄県金武中城港中城湾新港の水路を南東進中、砂利採取運搬船第十八北栄は、船長ほか4人が乗り組み、同水路を北西進中、平成26年11月15日19時19分ごろ、両船が衝突した。
 第十八北栄は、右舷船側中央部に破口を生じて浸水し、横転して着底したが、乗組員は全員が救助された。
 YONG SHENG Ⅶは、船首部から右舷船側中央部にかけて擦過傷等を生じたが、死傷者はいなかった。
原因  本事故は、夜間、金武中城港中城湾新港において、YONG SHENG Ⅶが金武中城港中城湾新港の岸壁南東端、金武中城港中城新港第4号灯浮標及び金武中城港中城新港東防波堤西灯台付近を結ぶ線並びに金武中城港中城新港第5号灯浮標、金武中城港中城新港第3号灯浮標及び金武中城港中城新港西防波堤東灯台付近を結ぶ線で挟まれた海域の中央やや右側を南東進中、第十八北栄が同海域の中央やや左側を北西進中、YONG SHENG Ⅶの船長が、半速又は全速力前進で航行し、衝突を避けるための動作の時機を失し、また、第十八北栄の船長が、YONG SHENG Ⅶの存在に気付かずにYONG SHENG Ⅶの前路に向けて左転したため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
 YONG SHENG Ⅶの船長が、半速又は全速力前進で航行し、衝突を避けるための動作の時機を失したのは、第十八北栄もいずれ金武中城港中城湾新港の岸壁南東端、金武中城港中城新港第4号灯浮標及び金武中城港中城新港東防波堤西灯台付近を結ぶ線並びに金武中城港中城新港第5号灯浮標、金武中城港中城新港第3号灯浮標及び金武中城港中城新港西防波堤東灯台付近を結ぶ線で挟まれた海域の右側を航行すると思い込んでいたことによるものと考えられる。 
 第十八北栄の船長が、YONG SHENG Ⅶの存在に気付かずにYONG SHENG Ⅶの前路に向けて左転したのは、金武中城港中城新港東防波堤付近でレーダー画面を見たが、他船のレーダー映像を認めなかったので出港船がないと思ったこと、及び第十八北栄の右舷前方を左方へ航行する釣り船らしき船に注意を向けていたことから、見張りを適切に行っていない状況で、航路を短縮しようとしたことによる可能性があると考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。