JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-10
発生年月日 2014年01月13日
事故等種類 衝突
事故等名 貨物船大倉丸漁船漁栄丸衝突(漁具)
発生場所 兵庫県姫路市松島南東方沖  松島灯台から真方位138°10.0海里付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷
船舶種類 貨物船:漁船
総トン数 100~200t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年10月30日
概要  A船は、船長A及び機関長Aほか1人が乗り組み、鋼材約781tを積み、約068゜(真方位、以下同じ。)の針路及び約9~10ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)として航行中、機関長Aが、船長Aと交替して船橋当直に就き、平成26年1月13日09時05分ごろ、視界が良好であり、レーダー機器の劣化を避けたいと思い、2台のレーダーをスタンバイとし、舵輪後方の船橋中央にある床面からの高さ約0.8mで背もたれ付きの椅子に腰を掛け、自動操舵として見張りを行い、松島南東方沖の播磨灘推薦航路線に沿って航行を続けた。
 機関長Aは、明石海峡航路を東進していたところ、海上保安部の巡視艇から停船するように要請を受けた。
 機関長Aは、巡視艇から、付近の交通量が多いので、目的地の阪神港に直航するように指示を受け、14時15分ごろ着岸した。
 船長A及び機関長Aは、海上保安部の聴取を受けた後、球状船首部に擦過傷があること、及び漁具に付着した塗料の鑑定結果により、B船の漁具と衝突したことを知った。
 B船は、船長Bが1人で乗り組み、09時23分ごろ、周囲を見回した後、松島南東方沖を約4knの速力により、鋼製の引き索でえい網を行いながら、自動操舵によって北進を始めた。
 船長Bは、船尾甲板で船尾方を向いて立ち、漁獲物の選別作業に専念していたところ、左舷正横後20°100~200m付近にB船に向けて接近するA船を認め、衝突の危険を感じたので、すぐに主機操縦ハンドルを操作して増速するとともに、引き索を延ばし、A船がB船の船尾方約10mを通過すると同時の09時31分ごろ、松島南東方沖において、A船の船首部がB船の漁具に衝突した。
 船長Bは、すぐに機関を中立としたところ、B船が、約10~20秒間A船によって右舷方に引かれた後、左舷方に転覆し、間もなく、引き索が切断した。
 船長Bは、海に投げ出されたが、泳いでB船に戻り、転覆したB船の船底の上で救助を待っていたところ、約20分後、B船の異変に気付いて駆けつけた僚船に救助された。
 船長Bは、僚船が行った通報により、来援した巡視艇で姫路市坊勢漁港に移送され、また、B船は、僚船により、正立状態にされた後、坊勢漁港にえい航され、B船の漁具は、9日後に揚収された。
原因  本事故は、松島南東方沖において、A船が東北東進中、B船がえい網して自動操舵で北進中、機関長AがB船に気付かずに航行し、また、船長Bが漁獲物の選別作業に意識を集中していたため、A船の船首部とB船の引き索とが衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。