JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-10
発生年月日 2014年01月09日
事故等種類 衝突
事故等名 旅客フェリーさんふらわあぱーる貨物船EGMONDGRACHT衝突
発生場所 阪神港神戸第3区六甲アイランドフェリーふ頭第1岸壁  兵庫県神戸市所在の神戸港第7防波堤東灯台から真方位334°1.45海里(M)付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷
船舶種類 旅客船:貨物船
総トン数 10000~30000t未満:5000~10000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年10月30日
概要  A船は、船長Aほか24人が乗り組み、平成26年1月9日19時00分を出港予定とし、六甲アイランドフェリーふ頭第1岸壁(以下、岸壁については、「六甲アイランドフェリーふ頭」を省略する。)に停泊していた。
 船長Aは、18時20分ごろ、北東風が強くなっており、右舷船首方の第2岸壁に停泊中のフェリー(以下「他社フェリー」という。)が、18時30分に出港予定であることから、出港状況を見るため、早めに昇橋した。
 船長Aは、気象状況を確かめたり、車両甲板の荷役状況を監視カメラで確認したりしながら、船橋前部中央部付近にいたところ、18時28分ごろ他社フェリーの左舷側越しに北進中のB船の船首部を初めて視認した。
 船長Aは、B船の船尾部が他社フェリーの左舷側を僅かの距離で通過し、方位が変わらずに正船首方からA船に接近することを見て衝突のおそれを感じ、18時30分ごろ、接近するB船と衝突するおそれがあるので、乗客の乗船及び荷役作業を中断するようにトランシーバーで担当部署に指示した。
 船長Aは、B船の船尾部が間近に迫ったので、船橋右舷側に待避したところ、18時33分ごろA船の左舷船首部とB船の左舷後部とが衝突した。
 船長Aは、B船の船尾部が船橋左舷側及び左舷中央部との衝突を繰り返しながら、左舷後方に遠ざかることを認め、乗組員に損傷箇所の確認及び乗客の安全確認を指示し、運航管理者及び海上保安部に通報を行った。
 A船は、応急的な補修を行い、船舶検査官の承認を得た後、21時40分ごろ出港した。
 B船は、船長Bほか13人が乗り組み、1月9日17時00分ごろ、船長Bが、阪神港神戸区南方沖で昇橋し、航海士Bを手動操舵に当たらせ、約9ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で北東進した後、18時00分ごろ、神戸第7防波堤を左舷側に見て通過し、神戸ポートラジオに予定どおり、六甲アイランドK-Lバース(以下「K-Lバース」という。)に向かうとの連絡を行い、機関を微速力前進として約3knの速力により、神戸六甲アイランド東水路中央第3号灯標を航進目標として北西進していた。
 船長Bは、北風によって左舷方に圧流されながら航行し、左舷船首方の第1岸壁及び第2岸壁に多くの灯火を点灯したフェリーが停泊中であることを視認した。
 船長Bは、神戸ポートラジオから、VHF無線電話により、第2岸壁から出港船があること、B船が六甲アイランド東岸に近くなっているので、注意すること、及びタグボートが必要か否かについての連絡を受け、航海士Bがタグボートは不要である旨を伝えた。
 船長Bは、針路を徐々に左に転じ、船首を西北西に向けて六甲アイランド北東端沖を通過した後、右舷方からの北風によって左舷方に圧流されながら、約3knの速力で西進した。
 船長Bは、夜間だったので、護岸がよく見えず、六甲アイランド北東端との離岸距離が十分にあるものと思い、離岸距離を確かめていなかった。
 船長Bは、他社フェリーを左舷方に十分に離しているつもりで通過した後、A船に接近していることに気付き、衝突のおそれを感じ、半速力前進、左舵一杯として西進中、B船の左舷後部とA船の左舷船首部とが衝突した。
 B船は、A船との衝突を繰り返した後、右舷錨を投下して錨鎖を2節繰り出しながら西進し、K-Lバースに着岸した。
原因  本事故は、夜間、B船が、阪神港神戸区をK-Lバースに向け、北風を受けて左舷方に圧流されながら北西進中、船長Bが、六甲アイランド北東端との距離が十分にあるものと思い、離岸距離を確かめずに針路を左に転じたため、六甲アイランド北岸に接近し、第1岸壁に停泊中のA船とB船とが衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。