
| 報告書番号 | MA2014-9 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2013年12月20日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 漁船第十八海王丸乗組員負傷 |
| 発生場所 | 富山県氷見市大境漁港東方沖 氷見市所在の大境港東防波堤灯台から真方位083°2,130m付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | 負傷 |
| 船舶種類 | 漁船 |
| 総トン数 | 5~20t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2014年09月25日 |
| 概要 | 本船は、船長、小船頭及び甲板員Aほか3人が乗り組み、大境漁港東方沖において、モッタ網と称する網に右舷側を係留して定置網漁を行っていた。 本船は、モッタ網の手前にある上綱と称する海面下約1mに張られた綱の内側に入ってモッタ網に係留するため、モッタ網の手前で主機のドライブユニットを格納し、ドライブユニットに上綱が絡まないようにしていた。 本船は、フック付きのロープ(以下「本件ロープ」という。)を係留する前に右舷側から上綱に掛け、船底を回してフックが左舷側になるようにしておき、モッタ網から離れる際には、本件ロープをキャプスタンで巻き、船尾を左舷方に振って上綱の外側に出た後にドライブユニットを降下することとしていた。 小船頭は、定置網漁を行う船団のうち、本船の操業に関する指揮者であり、モッタ網での操業が終わったので、モッタ網から離れることとし、他の乗組員にその旨を伝え、船長がほぼ船体中央にある操舵スタンドの前に、甲板員Aが操舵スタンドの至近後方にあるキャプスタンの前にそれぞれ立ち、モッタ網から離れる作業を開始した。 甲板員Aは、本件ロープをキャプスタンに4回巻き付けて巻き始めたものの、次第に本件ロープが滑り出して巻けなくなったので、更に本件ロープをキャプスタンに2回巻き付けて巻いていたところ、フックが上綱から外れ、高い金属音が聞こえた。 甲板員Aは、フックがどこかに当たったものと思い、周囲を見渡したところ、船長の顔が驚いているように見えたので、船長の体にフックが当たったものと思い、船長に声を掛けようとし、本件ロープから手を放して歩み寄ろうとしたところ、平成25年12月20日06時16分ごろ、右足に本件ロープが絡まり、意識がなくなった。 船長は、フックが外れた後、フックが外れた原因及びドライブユニットの損傷の有無について、調べようと思い、船尾端に移動して船尾方の海面に浮いていた漁具を手かぎで沈めていた際、異変に気付いた小船頭の叫ぶ声が船首方から聞こえ、船首方を見たところ、甲板員Aが、キャプスタンに振り回されていることを見付け、駆け寄ってキャプスタンを停止させた。 小船頭は、船団を束ねる大船頭に大声で事態を伝え、大船頭が携帯電話で救急車の手配を行った。 本船は、船尾を僚船に引かせて上綱の外側に出た後、ドライブユニットを降下して自力航行で大境漁港に入港し、甲板員Aは、救急車で病院に搬送され、頬骨及び顎骨の骨折と診断された。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、本船が大境漁港東方沖で定置網漁の操業中、甲板員Aが、ロープをキャプスタンに巻き付けて巻いていた際、フックが上綱から外れ、船長の体にフックが当たったものと思い、船長に声を掛けようとし、本件ロープから手を放して歩み寄ろうとしたところ、右足に本件ロープが絡まったため、体がキャプスタンに振り回されたことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 負傷:1人(甲板員) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。