JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-8
発生年月日 2013年08月05日
事故等種類 衝突
事故等名 漁船竜飛丸プレジャーモーターボート寿丸衝突
発生場所 長崎県対馬市綱掛埼南東方沖  対馬市所在の折瀬鼻灯台から真方位193°2.5海里(M)付近
管轄部署 門司事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船:プレジャーボート
総トン数 5~20t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年08月29日
概要  A船は、船長A及び甲板員1人が乗り組み、対馬市高浜漁港を出港したが、機関から燃料漏れがあったので、応急修理を行い、応急修理に時間が掛かり、また、機関の回転数も上げられる状態ではなかったので、船長Aが、沿岸に近い漁場で操業を始めたものの、一向に漁獲がないため、操業を断念した。
 船長Aは、甲板員に前部甲板で漁具の片付けを行わせながら、北東の潮流を勘案して高浜漁港よりやや南に向首し、約10ノットの対地速力で自動操舵によって西進した。
 船長Aは、高浜漁港が近くになり、ふだんであれば、レーダーを1.5Mレンジに切り替えて前部甲板のオーニングを畳むところ、操業時と同様、レーダーは3Mレンジとし、オーニングは張って航行を行い、右舷方約10~15°に見える高浜漁港に向けて右転した後、座席に腰を掛けた。
 船長Aは、右転した約1分後の平成25年8月5日12時00分ごろ、綱掛埼南東方沖において、衝撃を感じたので、流木か何かにぶつかったものと思い、機関を中立にし、周囲を見たところ、左舷船首側にB船の船首部が見え、右舷後方に救命胴衣を着用して浮いている船長Bを発見した。
 B船は、船長Bが1人で乗り組み、綱掛埼の南東方約1.3M付近において、船首からパラシュートアンカーを投下して漂泊中、B船の左舷船尾部とA船の船首部とが衝突した。
 船長Aは、甲板員と共に船長BをA船に引き揚げようとしたが、A船の乾舷が高く、引揚げに手間取っていたところ、付近を通航していた男性2人が乗った小型船舶から支援を得てA船に収容した。
 船長Aは、船長Bの意識があり、呼び掛けにうなずくなどしていたが、嘔吐を繰り返していたため、漁業無線で所属の漁業協同組合に連絡を取って救急車の手配を依頼し、高浜漁港に入港後、船長Bを救急車に引き継いだが、船長Bは搬送先の病院で死亡が確認され、死因は溺水と検案された。
 B船は、来援した海上保安庁の巡視艇が確認したところ、船首のみが海面から出ている状態であったが、その後、船長Aの所属漁業協同組合が手配した漁船により、高浜漁港にえい航された後、陸揚げされた。
原因  本事故は、綱掛埼南東方沖において、A船が南西進中、B船がパラシュートアンカーを投下して漂泊中、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(寿丸船長)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。