JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-8
発生年月日 2013年12月02日
事故等種類 衝突
事故等名 漁船光進丸モーターボートかね和衝突
発生場所 京都府舞鶴市博奕岬北北西方沖  博奕岬灯台から真方位348°3.3海里(M)付近
管轄部署 神戸事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船:プレジャーボート
総トン数 5~20t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年08月29日
概要  A船は、船長A及び甲板員Aほか3人が乗り組み、京都府伊根町新井埼南東方を北進中、甲板員Aが、船橋当直を行っていたところ、僚船の漁業無線による交信から、沖が時化ており、漁をやめることが分かったので、反転して帰ることとした。
 甲板員Aは、平成25年12月2日07時37分ごろ、針路を約180°(真方位、以下同じ。)とし、約10ノットの対地速力で自動操舵によって南進中、ノースアップの3Mレンジに設定した性能が良いレーダーで他船の状況を確認したところ、レーダー画面の中心から北と南約1Mの地点に南進する僚船を認めたものの、船首方に航行の支障となる船は認めなかったので、太陽光による海面反射が気になった左舷船首方に注意を向けていたところ、08時11分ごろ、博奕岬北北西方沖において、衝撃を感じた。
 甲板員Aは、機関を停止して左舷後方を振り返ったところ、A船に船首を向けた状態で船底を見せて転覆しているB船を認め、B船と衝突したことを知り、寝台にいた船長Aに衝突したことを伝え、B船に接近した後、船長Aと操船を交替し、甲板に降りて他の甲板員と共に救助に当たった。
 B船は、船長Bが1人で乗り組み、同乗者Bを乗せ、07時20分ごろ、博奕岬北北西方3.3M付近の釣り場に着き、周囲に他船がいないことの確認を行い、船首を南方に向けて機関を停止し、錨泊して釣りを開始した。
 船長Bは右舷側後部、同乗者Bは左舷側後部からそれぞれ竿を出して釣りを行っていたところ、船長Bは、釣り糸が流されている状況を見て錨を打ち直そうと考え、移動する準備として仕掛けを収め、同乗者Bと共に操舵室へ移動して操舵室右舷側の操縦席に腰を掛け、同乗者Bは操舵室入口付近に立ち、エンジンを始動しようとしたところ、08時11分ごろ、船尾が左に急に振れ、右舷側の窓からA船の船首部が見えた瞬間、B船が転覆した。
 船長Bは、操縦室からもがきながら抜け出し、転覆したB船の左舷後方の海面に浮上したとき、B船の右舷後方において、あおむけの状態で浮いている同乗者Bを発見し、同乗者Bに泳いで近づき、同乗者Bが流されないよう、B船の推進器翼に足を絡ませ、同乗者Bを引っ張り、A船に救助を求め、救助された。
 甲板員Aは、他の甲板員と共に同乗者Bを引き揚げ、その後、船長Bにロープを渡し、ウインチを使用して甲板上に船長Bを引き揚げた。
 甲板員Aは、船長B及び同乗者Bを救助後、他の甲板員に毛布を準備させ、船長Aを補佐するため、操舵室に向かった。
 船長Bは、A船に引き揚げられて毛布を渡されたが、同乗者Bが甲板上に寝た状態であり、意識がなかったので、心臓マッサージ及び人工呼吸を行った。
 船長Aは、船長B及び同乗者Bの救助を確認した後、定係地に向けて航行し、海上保安部に事故の発生及び救助した2人の状況の連絡を行い、救急車の手配を依頼した。
 B船は、その後、衝突場所付近で沈没した。
 同乗者Bは、岸壁に待機していた救急車で病院に搬送されたが、死亡が確認され、溺水吸引による窒息と検案された。
 船長Bは、その後、到着した救急車で病院に搬送されたが、異常はなかった。
原因  本事故は、博奕岬北北西方沖において、A船が自動操舵で南進中、B船が錨泊中、甲板員Aが、レーダー画面において、船首方に航行の支障となる船を認めなかったので、太陽光による海面反射が気になった左舷船首方に注意を向け、また、船長Bが釣り場を移動する準備等に注意を向けていたため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:1人(かね和同乗者)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。